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ドライアイの疫学や分類について

Tuesday, January 12, 2021

眼科



 今回はドライアイについて


現代病?ともいえる症状の1つであるドライアイ。

よく広告などでも見かけ、自分もそうなのかな?とも思ったり思わなかったりするものです。

案外身近な症状なのでは?とも思いますが、今回はドライアイについて解説していきます。

ドライアイの分類


ドライアイには大きく2つの分類に分けることができます。

・涙液分泌低下型

・蒸発亢進型

まず涙液分泌低下型には、「シェーグレン症候群」「非シェーグレン症候群」という2つが含まれます。


そして、蒸発亢進型には、外因性と内因性といった分類に分けることができ、
外因性には「ビタミンA欠乏」「コンタクトレンズ」「点眼剤・防腐剤」「アレルギーなどの眼表面疾患」があります。

そして、内因性には「マイボーム腺油脂欠乏」「眼瞼異常」「瞬目減少」「Accutaneなどの薬剤」といったものがあります。


また、別の考え方として瞼縁異常を伴うもの、伴わないもの、涙液分布障害などで分ける分類法もあります。

一般的にドライアイになるとすれば、蒸発亢進型が考えられることもあり、疫学調査では40歳以上に多く、男性よりも女性の方が多く罹患し、VDT作業やコンタクトレンズの使用などが発症する因子としても挙げられます。

そして、欧米人よりもアジア人の方の発症率が高いという結果も気になることろです。


いずれにしても、眼の不快感や視機能異常を訴えて来院するため、それらの自覚症状と各種検査を踏まえて診断されるとのこと。

医療機関を受診する多くの患者は、それらの自覚症状に対し、市販の点眼薬などで満足な結果が得られないため受診しているということも興味深いです。


Q&A


・ドライアイの発症に地域差があるのか?

→ 韓国で行われた研究では都市部の住人の方が有病率が高いのに対し、インドでは地方の住人が有病率が高く、中国では北部よりも西部の方が有病率が高いということと、気温差などが取り上げられていた。

しかし、季節変動などの影響よりも、食事や教育、生活環境などの要因を考慮した方が良いということもあり、有病率に関しては地域差を考慮するにはデータが足りないということに。


・ライフスタイルの危険因子は?

→危険因子として、コンタクトレンズやオメガ3脂肪酸よりもオメガ6脂肪酸を多く摂取しているなどが取り上げられているが、各研究から危険因子と言い切れる結果は出ていない。

現状として、喫煙に関しては危険因子となり得るそうです。

喫煙歴のある人で1,22倍、現在も喫煙していると1,82倍の有病率であることが報告されています。

VDT作業は?ということについては、危険因子として考慮すべきですが、研究で取られた調査票にはモニターを見る項目などが反映されないようになっていたそうです。


コンタクトレンズについては、長期間使用している人が定期的に眼科に受診していないことを踏まえると適切なことが言えなくなるため、危険因子とまで言えないそうです。

各国の研究で危険因子として挙げられるものとして、年齢、女性であること、ストレス、既往歴、気候、睡眠の質、薬害、血圧などがあります。


これらから、どういった環境だから大丈夫など思わずに、眼に違和感などを感じたら受診してみるというスタイルの方が良いと思えます。


薬物療法


ここでは、エビデンスレベルとしてまぁまぁ高いものを紹介します。


・ジクアホソルナトリウム点眼

・レバミピド点眼

・ヒアルロン酸

これらは、それぞれの結果にあった効用が期待されていますが、基礎疾患や原因によっても適応が変わってきますので、具体的な変化結果の記載はせずに名前だけ載せます。

聞きなれたヒアルロン酸よりも、別の薬剤が上手く働いてくれることもあるため、眼科医と相談のうえで選択することが望ましいのかもしれません。


サプリメントについては、体験談レベルとしてこんな話もあります。

・抗炎症作用をもつ成分を含むもの
・抗酸化作用をもつ成分を含むもの
・オメガ3脂肪酸を含むもの
・乳酸菌

これらは、ドライアイが多因子疾患であるため、上述のような成分が不足している際に摂取するとドライアイが改善されたという話が出ています。

しかし、何が原因でそうなっているのかを、自己判断や非専門の人間からの意見で特定することは非常に困難です。



まとめ


今回ドライアイについて簡素にまとめていますが、分かったこととして原因が多因子であること、世間で出回っている健康食品や商材などでドライアイに有用と謳ったものがある理由、基礎疾患があり合併症でドライアイが出ること。

国家試験でシェーグレン症候群の症状の1つにドライアイがあったので、それぐらいしか知りませんでしたが、また勉強になりました。

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