今回はマラソンランナーと感染症について。
以前記事にしたものに少しそれらしいことを書きましたが、今回はマラソンランナーと感染症の関連性について、研究されたものを紹介します。
研究の内容は
自己申告の感染症のエピソードをマラソン大会の前後3週間で調査したものです。
2,000年のストックホルムマラソン大会に出場したランナーの完走者のうち1,694人に対して行われたもの。
結果は?
出場前に感染症のエピソードを経験していた人は、出場後も感染症エピソードを有する頻度が多いという結果になりました。(p<0.05)
ロジスティック回帰分析によると、若年走者、マラソン前の健康状態、男性、吐き気が完走後の自己申告による感染症頻度が増えた要因と特定されました。
この分析では乾燥時間や競技者の社会的背景とは関連していなかったため、
ランナーという2~4時間を走り続けるという過酷な状況、強い運動強度が体内の炎症を促し免疫機能が低下しやすいことが考えられます。
だけれども
規模が大きい研究でしたが、「自己申告」による調査のみによる限定的な手法だったため、言い切るには推測の域を超えれない結論とはなりますが、まったくの無関係と言うにも論理的には当てはまることもあります。
Ekblom B, et al.
Infectious episodes before and after a marathon race.
Scand J Med Sci Sports.2006;16:287-93.
これが実際に当てはまっているのかは、走っている人に聞いてみた方が早いのかもしれません。
運動強度と時間の関連性はあるかと。
実際にHIITトレーニングという強度の高い運動を始めましたが、
風邪を引かなくなったサンプル数1の私自身の体験談もあったりします。
真実味はある話ですが、予防するに越したことのない話でした。