それは子供の咳についてです。
咳は両親に不安を引き起こし、外来診療を訪ねるときの主な原因です。
咳は、生活の質に影響を与え、不安を引き起こし、そして子供およびその両親の睡眠に影響を及ぼし得ます。
今まで、蜂蜜は咳の症状を軽減するために使用されてきました。
紹介する論文では、子供の急性咳に対する蜂蜜の有効性を評価することが目的とされています。
何んとなしに良いイメージはあるかと思われます。
実際のところどうなのでしょう？
研究の内容は？
・9件のRCTから1230人の子供を試験をレビューしました。
2つの研究をパフォーマンスおよび検出バイアスのリスクが高いと評価しています。
消耗バイアスのリスクが不明瞭な3件の研究、
他のバイアスのリスクが不明確な場合の3件の研究が含まれています。
・蜂蜜とデキストロメトルファン、ジフェンヒドラミン、
サルブタモール、ブロメリン（ブロメリア科（パイナップル）科の酵素）、
無処理、プラセボと比較研究されました。
・5件の研究で、咳嗽の症状軽減を測定するために7点リッカート尺度が使用された。
1件の研究では不明確な5点尺度を使用しました。
結果、すべての研究において、低スコアはより良い咳症状の軽減を示した。
・7点リッカート尺度を使用すると、蜂蜜はおそらく無治療またはプラセボよりも咳の頻度を減らすことができます。
（治療なし：平均差（MD）-1.05、95％信頼区間（CI）-1.48〜-0.62、I²= 0％、2研究； 154人の子供；中等度確実性の証拠；プラセボ：MD -1.62、95％CI -3.02〜-0.22； I 2 = 0％； 2件の研究； 402人の子供；中等度確実性の証拠）
・蜂蜜は咳の頻度を減らすのにデキストロメトルファンと同じような効果を持つかもしれません。
（MD-0.07、95％CI-1.07〜0.94; I 2 = 87％; 2つの研究; 149人の子供;低確実性証拠）
・蜂蜜は咳の頻度を減らすためにジフェンヒドラミンより優れているかもしれません。（MD-0.57、95％CI -0.90から-0.24; 1研究; 80人の子供;低確信度の証拠）
・最大3日間蜂蜜を与えることは、プラセボまたはサルブタモールと比較して、おそらく咳の症状を緩和するのにより効果的です。
3日以上経っても、蜂蜜はサルブタモールやプラセボよりも咳のひどさ、厄介な咳、両親と子供の咳による睡眠への影響を軽減するという利点はおそらくないでしょう。
（中程度の確実性の証拠）
・5段階の咳スケールでは、咳の頻度と重症度を軽減する上で蜂蜜とブロムリンを蜂蜜と混合した場合の効果に違いはほとんどまたはまったくありませんでした。
・有害事象には、蜂蜜で治療した7人の子供（9.3％）およびデキストロメトルファンで治療した2人の子供（2.7％）が経験した緊張、不眠、および多動が含まれた。
（リスク比（RR）2.94、95％C 0.74〜11.71； I 2 ＝ 0％） 2件の研究、149人の子供、確信度の低い証拠）
ジフェンヒドラミン群の3人の子供（7.5％）は傾眠を経験した。
（RR 0.14、95％CI 0.01〜2.68； 1研究； 80人の子供；低確実性証拠）
蜂蜜をプラセボと比較したところ、蜂蜜群の34人の子供（12％）およびプラセボ群の13人（11％）が胃腸症状を訴えた。
（RR 1.91、95％CI 1.12〜3.24; I 2 = 0％; 2つの研究。 402人の子供；中程度の確実性の証拠）
サルブタモールを投与された4人の子供は、蜂蜜グループの1人の子供と比較して発疹がありました。
（RR 0.19、95％CI 0.02〜1.63; 1研究; 100子供;中程度の確実性の証拠）
Oduwole O、Udoh EE、Oyo-Ita A、Meremikwu MM。子供の急性咳のための蜂蜜。系統的レビューのコクランデータベース2018年第4号アート。番号：CD007094。DOI：10.1002 / 14651858.CD007094.pub5。
ハチミツはどうだったのか？
蜂蜜を飲ませることは、他の治療法、つまりは薬物療法と比較しても良い結果になるかあまり変わらないか、という良い結論となりました。
この実験では、
・12か月以降～18歳までの子供が対象となった。
・蜂蜜が含まれている飴やシロップが使われていた。
がっつりと蜂蜜そのものを食べさせても良いかもしれませんが、
蜂蜜入り○○でも良いということです。
3日間は食べさせてみてください。
実験では3日を過ぎると食べさせてても効果は見られないこともあったようです。
のど飴に蜂蜜は入っていますが、あれってしっかりと働いていたのですね。
