今回は心理学のリテラシーについて。
このブログでは医療関連だけではなく、健康に関連する心理学の知識を記事にすることがあります。その心理学に基づいた知識は活用されていますか?
もし、活用されていないのであれば何故使わないのでしょうか?
以前に言われたことがあることとしては、心理学を使うと人を操るようになってしまうことにならないか?と。
正直、心理学に人を操る力があるか?と聞かれますと、
ある程度は。としか考えられません。
最終的に自己判断で決断を下しますが、それが心理学によるテクニックで誘導されたものなのか?ということを判別することは困難ではないでしょうか?
少なくとも心理学を人生に役に立てるのであれば、自分が実現したいことを手助けするツールとして使われることが望ましいのではないでしょうか?
それも人の人生に良い影響をもたらす方向だと。
では、どんなことを考え心理学を活用することが望ましいのか?
ということを教えてくれている論文からリテラシーの9つを紹介します。
心理的リテラシー
- 心理学の基本概念と原則を理解する
- 批判的に考える
- 問題解決のスキルがある
- 科学研究の実践を理解する
- さまざまな状況でうまくコミュニケーションする
- 個人的、社会的、または組織的な問題への心理的原則の適用
- 倫理的に行動する
- 文化的能力を持ち、多様性を尊重する
- 自己と他の意識と理解を持ちます
使い方
この9つで心理的要因と言えるのは1と6だそうです。
これらの中で特に「批判的な思考」というものが発達することが、
学ぶものとして好ましいと著者は述べます。
心理的リテラシーとは、メタリテラシーであると主張します。
それは、他の本質的なリテラシーを必要とし、取り入れている高次のリテラシーです。
それは読書、算数(統計)、科学的(方法論、生理学、生物学、神経科学)、情報とデータ、コンピューター、感情的知性、文化的、そして多文化の文学と心理学特有の知識の統合を含んでいます。
それらを踏まえ、情報と知識、技術をどのように使うのか?
ということをこれらの9つをベースにして頂くと良いそうです。
しかし、初めのうちは上手くいかないことも多いと思います。
情報というものは、知っているだけではどうにもならず、
使って試して、失敗したら何故?というところから検証しての繰り返しになります。
結局自分で考えないといけないのか~と思われたかもしれませんが、
人とのコミュニケーション、医療現場など私も携わる場面でこれらの知識を持って実践し、自分で使い方を検証しています。
使ってこそ。というもの。
マードックDD。心理的リテラシー:注意深く進め、先に進む。Psychol Res Behav Manag。2016; 9:189-199。公開された2016年8月8日doi:10.2147 / PRBM.S88646
まとめ
人の心を研究する「心理学」のリテラシーは判って頂けましたでしょうか?
心理学で得られる知識は個人の幸福だけではなく、自分の周りも幸福にすることができます。
そして、使い方を誤った目的に使えばそうなることもあります。
このブログでは医療従事者として「患者」を優先とし、
最良の知識をお届けしています。
対患者とのコミュニケーションで困る、という方が心理学的な知識を持って、
コミュニケーションなどで活かして頂きたく思っています。