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【慢性副鼻腔炎】FESSという手術療法のエビデンスについて

Monday, December 28, 2020

耳鼻咽喉

今回は慢性副鼻腔炎の手術について

慢性副鼻腔炎に関しては薬物療法や保存療法など対処的な方法が幾つかありますが、
症状の進行度合いによっては手術となることもあります。

私自身も慢性副鼻腔炎があるため、手術!となるとどういう方法があって、どの方法が良いのか?と気になります。

そんな手術の方法について「機能的内視鏡下副鼻腔手術」(FESS)という方法についてコクランレビューより研究結果が出ていましたので紹介します。

手術を検討している方などは参考になって頂けるかもしれません。

研究内容

212人の参加者を含む3つのランダム化比較試験を含めました。
利用可能な証拠は、含まれる試験で実践されているように、慢性副鼻腔炎患者の副鼻腔洗浄を伴うまたは伴わない医療よりもFESSが優れていることを実証していません。

ある研究では、FESSおよび副鼻腔洗浄グループで再発率が2.4%であったのに対し、副鼻腔洗浄のみのグループでは5.6%でした。

再発率は他の研究では言及されていません。
これらの試験では、眼窩損傷や脳脊髄液漏出などの大きな合併症はありませんでした。

結論


現在実施されているFESSは安全な外科手術です。利用可能な限定された証拠は、含まれる試験で実施されたFESSが慢性副鼻腔炎の治療(+/-副鼻腔洗浄)によって得られるものに追加の利益を与えることを実証していないことを示唆しています。FESSと医療および他の治療を比較し、長期のフォローアップを行う、よりランダム化された比較試験が必要です。

まとめ 

安全な手術ということでしたが、追加された証拠がないということで、
手術単体の利益は「絶対に大丈夫??」と捉えることも出来ます。

手術自体の問題なのか、症状の進行具合なのか、症状の改善方法の考え方が違っているのかは、この研究結果から言及することはできません。

術式自体の有害報告がない結果だったため、安全とされていますが検討の際は担当医との相談は必須かと。

今回は「機能的内視鏡下副鼻腔手術」(FESS)に関する証拠でしたので、
他にも良い結論などがあれば、すぐに紹介します。


Khalil H、Nunez DA。慢性副鼻腔炎に対する機能的内視鏡下副鼻腔手術。Cochrane Database of Systematic Reviews 2006、Issue3。アート。番号:CD004458。DOI:10.1002 / 14651858.CD004458.pub2。

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