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【慢性腎臓病】e-healthの介入研究

Thursday, December 24, 2020

IT

今回は慢性腎臓病の治療介入にeツールを使ってみた

紹介する研究内容や結果では、今注目されているオンラインツールの使用が慢性腎臓病(CKD)の治療転帰にどのような影響を与えるのか?ということについて紹介します。

一見すると、オンラインでの管理が健康面での食事や睡眠など貢献できそうなことはありますが、どの程度の影響なのか?ということについて知るべきです。

研究内容

・6617人の参加者による43の研究が含む。
 研究の大部分(39の研究)は成人集団で実施され、
16の研究(37%)は透析患者、11の研究(26%)は透析前の集団、15の研究(35%)は移植レシピエントで実施されました。

・モバイルまたはタブレットアプリケーション、テキストまたは電子メールメッセージ。電子モニター、インターネット/ウェブサイトおよびビデオまたはDVDが使用されています。

使用された研究母集団とeHealthモダリティに関してかなりの異質性があったため、
メタ分析できるのは3つの結果だけです

・透析間での体重増加が0.13kg減少することがわかりました。
食餌療法のナトリウムおよび水分管理の結果は、バイアスまたは間接性のリスクが高いまたは不明。
3件の研究が死亡を報告し(参加者2799人、イベント146件)、1000人の症例の死が61人の標準治療と比較して45人の死亡/ 1000人の症例があった。

通常のケアに加えて、eHealth介入を使用するかどうかは、バイアス、間接性、不正確さのリスクが高いか不明確であるため、この証拠の確実性が低いと評価されたため、死亡数に影響を与えるかどうかは不明です。

結果

eHealth介入は、食事によるナトリウム摂取の管理と水分管理を改善する可能性があります。しかし、全体的にこれらのデータは、CKD集団でのeHealth介入の使用に関する現在のエビデンスは質が低く、方法論的な制限とeHealthモダリティおよび介入タイプの不均一性による不確実な影響を示しています。我々のレビューは、文献の有意義な評価を可能にするために、コア(最小)データセットを報告する堅牢で高品質の研究の必要性を強調しています。

まとめ 

CKDを罹患すると死亡率が高い症例として取り上げられ、日常生活においての管理も重要視されています。

通常では定期的な通院で対応されることがほとんどのようですが、
通院となると病院と患者への双方の経済的負担なども加味してこの介入が検討されました。

通常の関わり方と比べても大差のないもの、あるいはそれ以下になることも結果として論じられていますが、CKDのセルフコントロールの難しさが伺える結果です。

システムが成熟すれば成果が変わってくるやもしれませんが、
根本的に何を改善しないといけないのかは、この研究では不明となります。

根拠性は低いですが、体重などの変更点が見える分健常者への介入は非常に有効とされ、ウェアラブル端末は人気となってきています。

「自分の体調は自分でわかる」と豪語する人もいますが、それは思い込みによる健康であることがほとんどですので、現代医療としては数値面などの管理も踏まえそれらの端末を使うことも望ましいのかと思われます。


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スティーブンソンJK、キャンベルZC、ウェブスターAC、チョウCK、トンA、クレイグJC、キャンベルKL、リーVWS。慢性腎臓病の人々に対するeHealth介入。系統的レビューのコクランデータベース2019、第8号。番号:CD012379。DOI:10.1002 / 14651858.CD012379.pub2。

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