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【慢性特発性便秘】バイオフィードバック法のエビデンスについて

Monday, December 28, 2020

泌尿器肛門外科

今回は慢性特発性便秘の治療、バイオフィードバック法について


便秘に対してアプローチ法は多様ものですが、
バイオフィードバック法とは?

バイオフィードバック法は筋肉、姿勢などの訓練により、
排便を促しやすくする方法のこと。

かなりざっくりと言っていますが、そんなところ。

このバイオフィードバック法ですが、投薬や手術ではありませんので、
専門家の指導の下訓練する方法ですが、エビデンスが気になるところで。

では紹介します。

研究内容

・適格な17の研究が確認され、合計931人が参加。

ほとんどの参加者は慢性的な便秘と相乗的な排便をしていました。

・介入後にバイオフィードバックを受けた患者の40〜100%の範囲で、さまざまな効果サイズが報告されました。

筋電図(EMG)バイオフィードバックが最も一般的に使用されていましたが、バイオフィードバックの1つの方法が他のバイオフィードバックの方法よりも効果的であるかどうかについては証拠が不足しています。

バイオフィードバックが経口ジアゼパム、偽バイオフィードバックおよび緩下薬よりも優れているという低品質または非常に低品質の証拠が見つかりました。

1件の研究(n = 60)では、EMGバイオフィードバックが経口ジアゼパムよりも優れていることがわかりました。

バイオフィードバック患者の70%(21/30)は、ジアゼパム患者の23%(7/30)と比較して、3か月のフォローアップで便秘が改善しました。

3か月での週あたりの完全な自然排便(CSBM)の平均数は、バイオフィードバックグループでは4.6でしたが、偽バイオフィードバックグループでは2.8でした。

別の研究(n = 109)では、EMGバイオフィードバックと下剤および食事およびライフスタイルのアドバイスを伴う従来の治療を比較しました。

この研究では、6か月と12か月の両方で、バイオフィードバック患者の80%(43/54)が、22%(12/55)の下剤治療患者と比較して臨床的改善を報告したことがわかりました。

結論


現在、慢性便秘患者の管理のためのバイオフィードバックの有効性と安全性に関する確固たる結論を可能にする十分な証拠はありません。単一の研究から、低便または非常に低品質のエビデンスが発見され、慢性便秘および相乗的排便のある人の管理に対するバイオフィードバックの有効性が裏付けられています。ただし、大部分の試験は方法論の質が低く、偏りがあります。十分なサンプルサイズ、検証済みの結果測定(特に患者が報告する結果測定)、および長期的なフォローアップを備えた適切に設計されたランダム化比較試験は、最終的な結論を引き出すために必要です。

まとめ 

薬物療法と比較してもバイオフィードバック法のいずれかが有意性のある結果も出ていました。

しかし、全体を通して確認すると証拠の質としては高くありませんので、絶対的なもの。ということで紹介することはできません。

一般的に筋トレやストレッチなどでの違いですが、バイオフィードバック法では筋電図や画像検査などで視覚的に見れることに利点があると考えます。

筋トレやストレッチでは全体的な筋肉を使っていくため、ポイントを集中してアプローチすることは難しいため人によって結果がまちまちです。

バイオフィードバック法でも絶対に結果が出るとは思いませんが、選択肢の1つとして考えて見られるのはどうでしょうか?


Woodward S、Norton C、Chiarelli P.成人の慢性特発性便秘の治療のためのバイオフィードバック。Cochrane Database of Systematic Reviews 2014、Issue3。アート。番号:CD008486。DOI:10.1002 / 14651858.CD008486.pub2。

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