今回は鍼治療と更年期症状について
女性は閉経すると、更年期症状に悩まされる人もおられます。
今回紹介する症例は顔の火照りについて。
ホルモンバランスが乱れ、顔の火照り感を訴える方もおられますが、
東洋医学の1つ鍼治療でそれは改善できるのか?を調査しています。
普段、自律神経を整えるだの言っている鍼治療もありますので、
期待はしたいものです。
研究内容
8つの研究が鍼治療と偽鍼治療を比較した。
ほてりの頻度については、グループ間に有意差は見られませんでした。
鍼治療グループでは重度であり、効果サイズは小さいです。
これらの結果の両方にかなりの異質性がありました。
乳がんの女性の研究を除外した事後の感度分析では、不均一性はほてりの頻度が0%、ほてりの重症度が34%に減少し、どちらの結果でも群間に有意差はありませんでした。
3つの研究が鍼治療とホルモン療法(HT)を比較しました。
鍼治療は、HTよりも有意に頻繁なほてりと関連していた。
ほてりの重症度に関してグループ間に有意差はありませんでした。
4つの研究では、鍼治療と待機リストまたは介入なしを比較しました。
従来の鍼治療は、ホットフラッシュの頻度をベースラインから大幅に減らす効果があり、ほてりの重症度の軽減に効果的です。
効果サイズは両方のケースで中程度でした。
生活の質の測定では、鍼治療はHTよりも有意に効果が低かったが、従来の鍼治療は介入なしよりも有意に効果が高かった。
結論
鍼治療が閉経期の血管運動症状の抑制に有効かどうかを判断するには、証拠が不十分であることがわかった。鍼治療と偽鍼治療を比較したところ、閉経期の血管運動症状への影響に有意差があるという証拠はありませんでした。鍼治療を治療なしと比較した場合、鍼治療の利点があるように見えましたが、鍼治療はHTよりも効果が低いようでした。証拠が低品質または非常に低品質であり、鍼治療と無治療またはHTを比較する研究は偽鍼治療またはプラセボHTで制御されなかったため、これらの所見は細心の注意を払って治療する必要があります。有害作用に関するデータが不足していた。
まとめ
詳細な数値などは省いていますが、あまり有意差のない結果だった為、
結論としては証拠が不十分であることが言われています。
顔の火照りを治療するのに対照となったホルモン療法の方がある程度の成果が出ているようですので、取り入れるならコッチかも?とも思ったこと受け合い。
鍼治療に関しては、証拠性の高い研究結果が出ずらいのか、
どのような症例でも似たような結論となることが多いこともあります。
鍼治療を否定するわけではありませんが、支持したい人は支持くださっても良いかと思います。
ドディンS、ブランシェットC、マークI、エルンストE、ウーT、ベイランクールC、パケットJ、マウンセルE.更年期の潮紅のための鍼。系統的レビューのコクランデータベース2013、第7号。番号:CD007410。DOI:10.1002 / 14651858.CD007410.pub2。