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【急性気管支炎】抗生物質投与のエビデンス

Monday, December 28, 2020

耳鼻咽喉

今回は急性気管支炎に対する抗生物質について

風邪や急性鼻炎などに対する抗生物質については、別記事でも紹介しました。

急性気管支炎と場所が変わると抗生物質の処方に意味が成すのか?

では急性気管支炎に対する抗生物質の処方のエビデンスを紹介します。

研究内容

・5099人の参加者による17の試験を含めました。
・フォローアップでは、抗生物質群とプラセボ群の間で臨床的に改善されていると記載された参加者に差はなかった。
・抗生物質を投与された参加者は咳をする可能性が低かった。

・抗生物質を投与された参加者の平均咳持続時間は短かった。

・抗生物質で治療された参加者は、臨床医の評価に従って改善される可能性が高く、肺の異常検査を受ける可能性は低かった。

結論


急性気管支炎での抗生物質の使用を支持する臨床的利益の限られた証拠があります。抗生物質は、これまでの試験に含まれていない可能性のある虚弱、多発性疾患を有する高齢者などの一部の患者に、わずかな有益な効果をもたらす可能性があります。ただし、この利点の大きさは、潜在的な副作用、自己制限状態の医療、呼吸器病原体に対する耐性の増加、および抗生物質治療の費用というより広い文脈で考慮する必要があります。

まとめ 

急性気管支炎の場合ですと、限られたデータの中では有益たる変化が出ていることが示されました。

主に咳嗽に対しての変化が報告はされていましたが、発症部位が変わるだけで同等な薬でもこんなに効果が変わることも判って頂ける結果です。

とりあえずで処方されるものと、原因が特定できて処方されることに違いでもありますので、既知のことで変わったことは言っていません。

風邪に対しては意味はありませんが、急性気管支炎に対しては期待できる。という新しい発見になって頂ければ何よりで。


スミスSM、ファヘイT、スマニーJ、ベッカーLA。急性気管支炎の抗生物質。Cochrane Database of Systematic Reviews 2017、Issue6。アート。番号:CD000245。DOI:10.1002 / 14651858.CD000245.pub4。

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