今回は高齢者の転倒予防について
高齢者の転倒は予後に影響するとも言われ、転倒した事実を軽率に見るな。と教えられました。
理由としては、転倒による外傷で骨折などをし、治療のため長期寝たきりとならざる得ないためです。
そうなると、身体的活動が低下するため認知機能の低下などから生命予後に影響があると考えられています。
そのため、転倒予防に対する介入は医療機関だけではなく介護、民間企業などで行われ着目されているものです。
それらの転倒予防に対して、どのような転帰となるのかを示す研究結果を紹介します。
研究内容
・コミュニティに住む60歳以上の131名を対象に。
・介入方法は、1回の理学療法士による転倒予防指導、隔週の電話によるフォローアップ、歩数計、人によって調整されたアドバイス、パンフレットを配布というもの。
比較対照群にはパンフレットのみ配布という形です。
6~12ヶ月の調査により、身体活動を。
二次転帰として、他の身体活動や生活の質、気分、関節の動きなどを調査しました。
結論
調査期間の終了時には平均年齢は71歳、1年間で31名が死亡していました。
介入群は6か月のフォローアップ時点では測定項目は有意に見られたが、
12か月時点では変化なしというものに。
対照群との比較でも差がなかったという結果が出ました。
そして、身体的な変化も有意差はありません。
まとめ
介入内容が悪いのか、身体的な改善が見られていません。
理学療法士の訪問回数を増やすべきなのか?
トレーニングなどのメニューが必要なのか?
という疑問に関してはやってないから、やれば変わるだろ?としか言えませんが、
やるべきなのでしょうね。
ただ、この手法では転倒予防と言えるのか?というレベルでの変化だったため、
より大規模かつ内容を変更した研究が必要なのかと。
恐らくですが、理学療法士でこういった介入をする人はいないのかと。
介入内容が中途半端と感じましたので。
https://doi.org/10.1016/j.jphys.2018.11.005