KeiS a medical professional

This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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【冠動脈疾患】朝食と罹患率の研究

Sunday, December 20, 2020

栄養論文

今回は朝食を取らないことと、冠動脈疾患について。


このブログは、医学と健康に関して後悔しないような選択肢をとってもらうために、 科学的根拠の高い論文などを紹介し、それをどう使っていくべきなのか?を私が解説・提案していくブログです。 メールアドレスでの登録も宜しくお願い致します。


皆様は朝食は摂られますか?

健康法などによっては摂った方が良い、摂らない方が良いと様々な意見があります。

正直どちらでも良いのかと思いますが、
私自身はプチ断食をしているので、朝食は摂りません。

朝食を抜くことを推奨するかは別の話ですが、こんな事例もあるため選択する時の材料とされてください。


Cahill LE, et al.
Prospective study of breakfast eating and incident coronary heart disease in a cohort of male US health professionals.
Circulation.2013;128:337-43


研究の内容は? 

2万人以上の45~82歳のアメリカ人の医療従事者を対象に食事習慣と冠動脈疾患のリスクを検討したハーバード公衆衛生学院の研究です。

16年に及ぶフォローアップ期間中に1,527例の冠動脈の症例が同定されました。


結果は?

朝食を摂らない男性は、朝食を摂る男性と比較して27%もリスクが増加するという結果でした。

また遅い時間の夕食も冠動脈疾患リスクを高めることの関連性がわかりました。

しかし、1日あたりの食事回数と冠動脈疾患のリスクの相関性は見られません。

正直なところ、何故疾患のリスクが増加するというプロセスに関してははっきりとしていることはわかっていないようで、恐らく急激な血糖値の上昇が起こる習慣が動脈硬化を惹起するのでは?と考えられています。

こういった事実もあるため、国際スポーツ栄養学会では食事回数を増やし、空腹感を抑制するというステートメントを出していました(Jint Soc Sports Nutr.2011;8:4)。

それらの理由からもスポーツインストラクターは競技者の朝食は必須だと考えられているということ。


如何でしたか?

この結果を見て、あっ朝食を摂ろう。と思った方やふーんで終わった方もおられるかと思います。

疾患リスクが27%増加するというのは、中々高めな数値ですが63%は大丈夫と考えられる方もおられると思います。

これはそれぞれの受け取り方の違いなので、どちらが絶対的な正解というものはありません。

私自身もこの結果を見ても朝食を摂ろうとなりませんでした。

選択されるときの1つの参考材料にされてください。

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