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【孤立性軟骨欠損症】外科的治療のエビデンスについて

Wednesday, December 30, 2020

整形外科

今回は膝軟骨欠損に対する外科的治療法について

変形性膝関節症の原因ともなる膝軟骨の欠損。

ぐるぐるして飲むものをどうっていうわけではありませんが、
症状が進行すると膝の可動制限が起き、正座が出来なくなってしまうなどの体験談をよく伺います。

それに対する手術療法のエビデンスについて紹介します。

研究内容

成人の孤立性軟骨欠損に対するモザイク形成術と微小破壊術を比較する3つのランダム化比較試験を含めました。

2件の試験は単一施設試験であり、1件は3施設を対象としたものでした。これらの小規模試験では、合計133人の参加者の結果が報告され、そのうち79人(59%)が男性でした。
・3つの試験の平均参加者年齢は24.4歳から32.3歳の範囲でした。

すべての研究には、グレード3または4の軟骨病変が含まれていました。(国際軟骨修復学会(ICRS)分類)

欠陥領域は1.0cm²〜6.0cm²の範囲。
3つの試験すべての平均面積は2.8cm²でした。

同種移植の移植または穿孔の試験は確認されていません。

結論


同種移植の移植または穿孔に関するランダム化比較試験からの証拠は見つかりませんでした。モザイク形成術と微小破壊を比較するRCTからの非常に低い質の証拠は、成人の膝の孤立した軟骨欠損を治療するためのこれら2つの介入の相対的効果について結論を出すには不十分です。注目すべきは、症状の再発を伴う治療の失敗が両方の手順で発生したことです。孤立した軟骨欠損を治療するための最良の外科的選択肢を定義するには、さらなる研究が必要です。最大のニーズは、大骨軟骨病変の再建術(モザイク形成術と同種移植片移植)および小軟骨病変の修復術(微小骨折と穿孔)を比較する多施設RCTであることが示唆されます。

まとめ 

青年層が対象とされる珍しい研究でした。

膝の軟骨関連は高齢者向けな研究を多く見てきたので、おぉ!と驚きましたが、
結論としては背中を後押ししてくれる内容ではありません。

気になるところは「再発」という点です。

術後疼痛に悩まされる、感染症が、スポーツ復帰が難しくなった、というものではなく、再発の可能性というものです。

アスリートや体を動かす人にとっては、今この瞬間に勝負をかけている人もいるのでしょうが、医療従事者としては気になるところで。

気になる人は術式動画など見れましたので、YouTubeで検索されてみては?

Gracitelli GC、Moraes VY、Franciozi CES、Luzo MV、Belloti JC。成人の膝の孤立した軟骨欠損を治療するための外科的介入(微小破壊、穿孔、モザイク形成、および同種移植)。Cochrane Database of Systematic Reviews 2016、Issue9。アート。番号:CD010675。DOI:10.1002 / 14651858.CD010675.pub2。

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