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【足関節】不安定性を解消するための介入のエビデンスについて【医療従事者】

Tuesday, December 10, 2019

論文

今回は慢性的な足関節の不安定性に対する介入について

足首が不安定過ぎて捻挫にはなり辛い。

という少し謎な理屈で説明する整体師もいるようですが、足首の不安定性は今後起こり得るものに対して考察すると改善していたいもの。

改善する方法には各種利点があるようにも思えますが、エビデンス上どうなのか?

ということを紹介します。

研究内容

10件のランダム化比較試験が含まれていました。

神経筋トレーニングは、4つの試験で評価された保守的治療の基礎でした。

トレーニングなしと比較した神経筋トレーニングでは、4週間のトレーニング終了時に足首機能スコアが向上しました

4番目の試験(参加者19人)は、従来の単方向ペダルと比較した双方向のサイクロエルゴメーターでの6週間のトレーニングプログラム後の機能的結果に有意な差は認められませんでした。

これらの4つの試験では、長期の追跡データは入手できませんでした。

4つの研究で、慢性的な足首の不安定性に対する外科的処置が比較されました。

1件の試験(参加者40人)は、腱再建術後に解剖学的再建よりも多くの神経損傷を発見した。

動的腱固定術と静的腱固定術を比較した1件の試験(参加者99名)は、腱が薄すぎるために動的腱固定術を割り当てた17人の患者を除外した。
同じ試験では、動的な腱固定術が不満足な機能を有する人の数が多いことがわかりました。

足関節外側靭帯再建の技術を比較した1件の試験(参加者60人)は、再挿入法を使用した場合、インブリケーション法よりも手術時間が短いことを発見した。


2件の試験(参加者70人)は、手術後の機能的動員と固定化を比較した。
これらの結果、早期の動員により、早期の職場復帰およびスポーツにつながりました。

結論


神経筋トレーニングだけで短期的には効果があるように見えますが、この利点が長期のフォローアップで持続するかどうかは不明です。慢性的な足首の不安定性に対する別の外科的介入よりも、ある外科的介入を支持する証拠は不十分ですが、動的腱固定術の使用には限界がある可能性があります。外科的再建後、早期機能リハビリテーションは、早期機能の回復において6週間の固定よりも優れているようです。


デフリースJS、クリプスR、シーレベルトIN、ブランケブールL、ファンダイクCN 慢性的な足首の不安定性を治療するための介入。系統的レビューのコクランデータベース2011、問題8。アート。番号:CD004124。DOI:10.1002 / 14651858.CD004124.pub3。 

まとめ 

私自身も実践させてもらっている神経筋トレーニングになりますが、短期的な効果があるようにも思いながら提供しています。

利点として短期的に効果がありますが、それだけが終着点と考えるには理論上にも足りないことはあります。

根本的な筋力の問題や関節の問題など解決できる部分には介入はしますが、自らの業務範囲外に及ぶ場合は他の専門機関に紹介する必要はあるのかもしれません。

しかし、医療従事者の中にはプライドだけ高い人達も多くおられるようにも思えますので、どう選択するのかは提供者というよりは、医療を受ける皆様の判断によるのかと。

相手に任せっきりにせず、自分の判断を信じてください。

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