ランニングとスマートウォッチ
Roos, L., Taube, W., Beeler, N. et al. Validity of sports watches when estimating energy expenditure during running. BMC Sports Sci Med Rehabil 9, 22 (2017 ). Available at: https://doi.org/10.1186/s13102-017-0089-6
内容
この研究では、3種類のスポーツウォッチを用いて、有酸素および無酸素ランニング時のエネルギー消費量を推定する精度を評価していました。
トレーニングを受けた20人の被験者が、市販の3種類のスポーツウォッチ(Suunto Ambit2、Garmin Forerunner 920XT、Polar V800)を装着し、様々な強度のランニングを行いました。エネルギー消費量を評価するための基準尺度として間接熱量計を使用し、有酸素および無酸素ランニングのガス交換値からエネルギー消費量を算出するためにさまざまな方程式を適用していました。
結果
エネルギー消費量の推定精度は、テストしたすべての時計で強度に依存し、有酸素運動(4~11 km / h)では、平均絶対パーセント誤差値-25.16%~+38.09%が観察され、Polar V800が最も正確に実行されました。Garmin Forerunner 920 XTは、最も遅いステージでエネルギー消費量を著しく過小評価し、Suunto Ambit2は、最も遅い2つのステージでエネルギー消費量を著しく過大評価しました。
無酸素運動(14~17km/h)では、3つの時計ともエネルギー消費量を-21.62%~-49.30%と有意に過小評価しました。このように、無酸素運動の走行速度が上がると、エネルギー消費量の推定誤差が系統的に大きくなりました。
結論として、Polar V800は有酸素運動の消費エネルギー量を適切に推定したモデルであり、他のモデルは過小評価、過大評価したモデルであったと述べられています。無酸素運動ではすべてのモデルが大きな測定誤差を示したため、アルゴリズムを改善する必要があると結論づけられました。
※一応、研究の資金提供元にこれらの販売会社などは入っていませんでした。