党派やイデオロギーのアイデンティティと反体制的志向の違い
American Politics in Two Dimensions: Partisan and Ideological Identity versus Anti-Establishment Orientation
First published: July 15, 2021 https://doi.org/10.1111/ajps.12616
内容
大衆行動レベルでの政治的問題(例:外集団攻撃、陰謀論)は、偏向性と党派的部族主義の増加に起因すると考えられます。
研究者らは、そのような問題の多くは、左右の方向性の産物というよりも、陰謀論、ポピュリスト、マニ教的な方向性に支配された直交する「反体制的」な意見の次元であると理論化しています。2019年と2020年に実施された2つの全国調査を用いて、この意見次元は、反社会的な心理的特徴、政治的暴力の容認、過激派ソーシャルメディアの利用時間と相関していることを明らかにしました。
また、トランプ氏やサンダース氏などのポピュリスト候補への支持や、誤報や陰謀論の信奉とも相関しています。
多くの人は、政治を本質的には左右の対立であると考えていますが、一方で、「国民」と「腐敗した体制」との戦いであると考える人もいます。
今回の調査結果は、左右のアイデンティティーや感情の方向性を超えて、従来の民衆の意見の概念を広げることが急務であることを示しています。