COVID-19ワクチンが感染後の重症度、期間、ウイルス量を減少させることが確認された。
COVID-19 vaccine reduces severity, length and viral load in those still infected
http://dx.doi.org/10.1056/NEJMoa2107058
内容
アリゾナ大学で進行中の研究によると、ワクチン接種後もCOVID-19に感染している人は、ワクチンを接種していない人に比べて、ウイルス量が少なく、感染期間が短く、症状が軽い可能性があります。
現在発売されているCOVID-19ワクチンは、感染予防に非常に有効であることが証明されていますが、100%有効なワクチンはなく、ワクチン接種後に感染した例も報告されています。3,975人の参加者を対象とした2つの研究では、完全にワクチンを接種した5人、部分的にワクチンを接種した11人、ワクチンを接種していない156人の参加者に感染が認められました。
この研究では、感染時にファイザー社とモダニーナ社のメッセンジャーRNAワクチンを部分的または完全に接種した参加者は、ワクチンを接種していない参加者に比べてウイルス量が40%少ないことがわかりました。しかし、ウイルス量は個人の伝染力の指標ではありませんが、初期の研究では、ウイルス量と病気の重症度や二次感染力が影響することが示唆されています。
そのため、参加者の病気の重症度に加えて、感染期間についても調査されています。その結果、ワクチンを接種していない参加者は2週間以上検出されたのに対し、ワクチンを接種した参加者は1週間程度であったことがわかりました。この結果は、ワクチンを接種した人は、1週間以上にわたって感染するリスクが66%減少したことも意味しています。さらに、発熱を伴う症状は、ワクチン接種を受けた参加者では58%も少なく、平均して2日間の寝込みを経験したことになります。