シリコン製の豊胸手術を受けた多くの女性から毒性が検出されています。
Evaluation of Silicone Particle Migration Among Women Undergoing Silicone Breast Augmentation Removal or Revision in the Netherlands.
JAMA Netw Open. 2021;4(9):e2125381. doi:10.1001/jamanetworkopen.2021.25381
内容
この研究は、新しい接着剤付きシリコーンゲル豊胸術が使用された期間を含む、長期間にわたるシリコーンゲルの出血と移行の有無を評価するために行われました。
本研究では、1986年1月1日から2020年8月18日の間にシリコン豊胸手術の抜去または再手術を受けた女性から、カプセル組織とリンパ節のサンプルを採取しました。合計365人の女性がカプセル組織を除去され、そのうち15人はリンパ節も除去され、24人はリンパ節のみが除去され、2021年1月から5月までのデータが分析されました。
その結果、シリコンによる豊胸手術を受けた計389人の女性のうち、384人(98.8%)の女性の組織内にシリコン粒子があり、シリコンジェルの出血が確認されました。
337人(86.6%)の女性では、シリコン粒子がカプセルの外側に観察され、シリコンの移行が見られました。また、47人(12.1%)の女性では、シリコン粒子がカプセルの内側にのみ存在していました。5人(1.2%)の女性では、組織内にシリコーン粒子が検出されなかったとのことです。
その後、患者を2つのグループに分けました。46人の女性は接着剤付きのシリコーンゲルの乳房インプラントを使用しており、343人の女性は古いタイプまたは新しいタイプの乳房インプラントを使用していましたが、グループ間でシリコーンゲルの出血や移行に差はありませんでした。
以上の結果から、非接着型および接着型のシリコーンゲル豊胸術を受けた女性を対象とした本ケースシリーズでは、98.8%の女性にシリコーンゲルの出血を示すシリコーン漏れが発生し、86.6%の女性にカプセル外へのシリコーン粒子の移行が検出されました。