イケメンドナー効果を検証する研究
The good-looking donor effect: the relationship between doing good and looking good
DOI:10.1177/0899764020950835
内容
身体的魅力については、美しいものは良いものとみなされるという証拠があります。
これは、身体的に魅力的な人が良いとされるハロー効果や、良いものが美しいとされる逆のハロー効果です。しかし、この研究では、ハロー効果を抜きにして、美しいものを良いものに、逆に良いものを美しいものに結びつける証拠を調べています。
身体的魅力(美しさ)と贈与行動(善)の関係を調べ、魅力の評価が贈与行動とは独立していることを検証しました。
本研究では、米国の3つのデータセットを使用していました。
(a) 高齢者の全国代表サンプル(NSHAP)
(b) 思春期の全国代表的縦断調査(ADD Health)
(c) 54年間のウィスコンシン縦断研究(WLS)
結果は、これらの2つの特性(魅力と与えること)が、ハロー効果なしに実際に相関していることを示す証拠となり、「格好いい与える人」効果が見られました。
そして、身体的に魅力的な人ほど与える行動をとる可能性が高く、その逆もまた然りです。このように、生態学的に妥当な実世界のサンプルでは、良いことをする人は良い顔をしている可能性も高いと言われています。