自閉症の人はセルフメディケーションのためにレクリエーショナル・ドラッグを選択する傾向が強いかもしれない。

People with autism may be more likely to use recreational drugs to self-medicate their mental health

Weir, E., Allison, C., and Baron-Cohen, S. Understanding substance use in adolescents and adults with autism: a mixed methods approach. The Lancet Psychiatry (2021).

内容

自閉症の成人の物質使用については、重要な議論がなされています。

自閉症の人は物質を使用する可能性が低いとする研究もあれば、その逆を示唆する研究もあります。ケンブリッジの自閉症研究センターのチームは、「混合法」デザインを用いて、自閉症患者の物質使用の頻度と、物質使用の自己報告の経験の両方を検討していました。

自閉症の成人1,183人と非自閉症の成人1,223人（年齢16～90歳）が、匿名のオンライン調査で物質使用の頻度について情報を提供しました。回答者のうち、919人が自分の物質使用経験について詳細な情報を提供しました。

その結果によると、自閉症の成人は、非自閉症の成人に比べて物質を使用する傾向が低く、週に3日以上の飲酒を報告した自閉症の成人は16％であったのに対し、非自閉症の成人は22％であった。また、この飲酒を報告した自閉症の成人の4％は、ビンジ・ドリンキングを報告していました。

また、参加者の物質使用にはいくつかの性差が見られ、自閉症の男性は吸引などの薬物使用を報告する割合が低く、自閉症の女性は喫煙のパターンや薬物使用の頻度に違いは見られませんでした。しかし，このような結果にもかかわらず，定性的な調査結果によると，自閉症の成人は，非自閉症の人に比べて，娯楽用薬物（マリファナ，コカイン，アンフェタミンなど）の使用を報告する割合が約9倍高いことがわかった。