差別や真正性の低さがアジア系アメリカ人学生の自己表現に与える影響とは？

Risk and resilience among Asian American youth: the impact of discrimination and low authenticity on self-representation.

Luthar, SS, Ebbert, AM, and Kumar, NL (2021). Risk and resilience of Asian American youth: effects of discrimination and low authenticity in self-representation. American Psychologist, 76(4), 643-657. https://doi.org/10.1037/amp0000764

内容

この研究では、発達科学の分野では無視されてきたアジア系アメリカ人学生の適応パターンを検証しています。

全国的な報告書によると、そのような学校は10代の若者の間で問題が増加するリスクがあると宣言していました。アジア系アメリカ人学生はしばしばモデル・マイノリティと呼ばれていますが、特に学業面での競争が激しい環境下で彼らが直面する問題についてはほとんど知られていません。

文化的に顕著な問題に関する先行研究の結果を調査して

(a) 白人と比較して、アジア系アメリカ人の適応力が相対的に強い部分と弱い部分を見極める。

(b) 関連する顕著なグループ内プロセスを特定した。

これらの検討されたリスク修飾因子には、民族的差別の認知、親の完璧主義、内在化した達成圧力、自己表現の真正性、学校における大人との距離感などが含まれ、アウトカムには、学校における抑うつ、不安、孤立などが含まれていました。

調査の結果、不安と学校での孤立については、アジア系アメリカ人の方が白人よりも良好な結果が得られたが、その効果の大きさは小さかったとのことです。

一方、対象となった生徒は、すべてのリスク修飾因子において劣っており、「差別」については効果の大きさが大きかったようです。

回帰分析の結果、アジア系アメリカ人の一貫した関連性は、「差別」と「真正性」でした。

これらの結果は、差別の存在を信じていない学生にとっては、差別に対する意識を高める必要性を強調しています。