妊娠前の大麻使用と産後うつのリスクとの関連。
Association between preconception cannabis use and risk of postpartum depression: findings from an Australian longitudinal cohort
https://doi.org/10.1016/j.drugalcdep.2021.108860
内容
これまでの研究では,大麻使用とうつ病との間に正の関連があることが示唆されているが,妊娠前の大麻使用が産後うつ病(PPD)と関連しているかどうかは不明であるため,本研究では縦断的なデザインを用いて関連を調査しました。
参加者は、570人の単胎出産をした女性516人を対象に、過去1年間、妊娠3~15カ月前の大麻使用と、19~24歳および22~27歳時のPPDとの関連を調べました。
その結果、大麻を使用していない場合と比較して、妊娠3~15カ月前の過去1年間の大麻使用は、PPDのリスク増加と関連する可能性が示されました。(1.50, 0.99~2.28)
妊娠前の最初の3回の年次調査で大麻を使用していない場合と比較して、慢性的な使用は、今後1~4年間の出生時にPPDを発症するリスクが80%高いことと関連しています。(1.80、1.22~2.68)
20~25歳の未使用者と比較すると、過去1年以内に使用していない元使用者はリスクが上昇していないが、昨年の使用者は73%のリスクが上昇していました。(1.73、1.07~2.81)
また、過去1年間の使用者で、18歳以降にマリファナを使用し始めた人は、今後1~4年の間に出生時PPDを発症するリスクが2倍になりました。(2.02、1.17~3.49)