握力の健康への影響。
Grip strength-related factors influencing health outcomes in young adults: association with cardiorespiratory fitness
Volume 2021| Article ID 6645252 | https://doi.org/10.1155/2021/6645252
内容
握力(HS)は、全死亡および心血管疾患の危険因子と考えられているが、この相関関係に寄与する影響因子やメカニズムは不明です。
本研究では、HSに関連する因子を調べ、その予測リスク値のメカニズムを検討していました。プロスペクティブな横断研究で、2019年12月から2020年11月にかけて145名の参加者を募集し、HSは油圧式ハンドダイナモメーターを用いて測定し、体格指数(HS BMI)と体表面積(HS BSA))で調整しました。また、体組成は生体インピーダンス分光法で評価しています。体力は、心肺運動負荷試験装置を用いて測定していました。
単変量重回帰分析と受信者動作特性曲線(ROC)を行い、様々な参加者の特徴とHSとの関連性を評価しました。
その結果、HSとの間に正の相関関係があることがわかりました。
同じく、BMI / HS BSA と VO 2MAX, VE , max, load max, MET max の間に正の相関関係があることがわかりました。(男女とも)
また、除脂肪組織、タンパク質、総水分、無機塩類の割合は正の相関があり、脂肪率はHSと負の相関がありました。重回帰分析の結果、女性ではVOと2maxがHSと独立して関連し、BSはHSのBMIと独立して関連していました。
以上の結果から、BMIとBSAを調整したHSは健康状態の指標となり、HS BSAは健康な若年成人(特に男性)の心肺機能のレベルを適度に反映していると考えられるとされています。