新型コロナにビタミン〇が効くというデマ
ビタミンD
ビタミンDを摂取することが新型コロナウイルスの予防に効くといった誤情報がまだ発信されているようです。それらを語る人らはインフルエンザに対して有効だった例を用いて、明らかにエビデンスによって補償されているように謳っているようですが、エビデンスの内容はインフルエンザA型のみに有用だっただけで、B型などには有用ではないと結論付けられている内容でした。
・(PMID:20219962) Am J Clin Nutr. 2010 91(5):1255-60.そして、気道感染症に対するビタミンDの研究を発表した論文によれば、肯定的な結論もあれば反する結論もあるため、必ずしもビタミンDが有効であると言えない現状ということです。
・(PMID:26310436) Br J Nutr. 2015 Oct 14;114(7):1026-34.
・(PMID:33472840) BMJ Glob Health. 2021 Jan;6(1):e003176.
結論として、ビタミンDを積極的に摂取しても、ウイルス感染を予防できると言い切れる内容でもないことを知るべきであり、そういった都合の良い言葉に惑わされないようにしないといけません。
ビタミンC
これは、風邪に一部有用であった研究結果があり、それを引用して有効であるかのように見せているが、反する結論を発表している研究もあります。
そして、風邪に対するウイルスのみで出された結果なため、インフルエンザや新型コロナウイルスに対して有効である証拠は一切ありません。
亜鉛
風邪に対して行われた研究にて、発症率や症状の持続期間に対して有用となる結果がありますが、発症リスクに対して出された結果ではないため、予防するかどうかとは別の話であり、新型コロナウイルス、インフルエンザに対して有用であると何故言い切っているのか不明ですが、それらについても証明はされていません。
まとめ
これらを謳って販売、宣伝している企業や人らの特徴としては、同じ「ウイルス」と冠しているため、風邪で効果があるのならばインフルエンザ、新型コロナウイルスに対して有用なのでは?といった解釈の違いにより、「効く」と言っているのではないでしょうか。
効く、と言い切るためにはそれらに対して厳密な試験が行われ、ようやく出される結論なのを知らないのかはわかりませんが、同じウイルスで有効性があるとするならば、COVID-19パンデミックで人類はこんなに困っていないと思われます。
ビタミンC,D,亜鉛などは、特別に摂取しなければならない栄養素でもないため、健康のためならと言って購入したりしそうなものですが、新型コロナウイルスに対して有効であるという証拠は一切ないため注意が必要となります。