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Facebookに投稿する内容で飲酒が増える?って話の心理研究

Tuesday, March 23, 2021

心理学

 

今回はSNSと飲酒について

皆さんは飲酒しますか?

そして、飲酒している写真や飲み会の写真をSNSに投稿したりしますか?

心理学において、この投稿する行動が飲酒をより依存させてしまうことになるって研究論文を紹介します。

研究の内容

Facebookでのアルコール関連の投稿を認識することで、大学生の将来のアルコール消費量を予測できることが調査で示されていますが、アルコールに関する投稿が将来の行動に及ぼす影響についてはほとんど調査されていません。

この研究の目的は、Facebookでのアルコール関連の投稿が、これらの投稿を行う大学生の飲酒の増加につながる可能性がある経路を検討することでした。

2つの大学からの新入生(310人の参加者)は、大学に入る前の年(T1)と、1年後(T2)にインタビューされ、彼らのFacebookプロファイルは学年度中にアルコール関連の投稿について評価されました。

大学に入る前のアルコールに対する前向きな態度は、2年生になる前の飲酒活動と正の関係がありました。

この関係は、学年度中のアルコール関連のFacebook投稿と、2年生後の飲酒者であると報告された友人の割合によって媒介されました。

理論的には、これはオンラインでのアイデンティティの変化と、Facebookによって引き起こされた友人の変化の証拠です。

これらの調査結果は、Facebookが大学新入生のアイデンティティ開発と友情育成の両方で果たす可能性のある役割を浮き彫りにし、将来の大学の飲酒防止と介入イニシアチブへの洞察を提供します。


解説

Facebookに投稿される飲酒の写真や動画などは、その後の飲酒行動を継続、或いは増加させるかもしれないことが示唆される内容となっていました。

しかし、これらの影響は非常に強力とはいえないものであり、行動の変化が起こる理由としてアイデンティティの変化と友人関係の変化があるようです。

これらの関係性が変化しなければ、大学に入学してもお酒に溺れることなくキャンパスライフを送ることが出来るのかもしれませんが、付き合う友人によっては飲酒行動が増えることが予想されます。

そもそも日本ですと、飲酒行動は20歳以上なので当てはまる内容ではないのですが、実際には飲んでいる人もいると思われます。

要注意!とまではいかなくとも、心理学的にはこれらの変容によりアルコール依存症へのルートが出来上がっていることから注意することに越したことはありません。


まとめ

Facebookに投稿される内容によっては、飲酒行動が増えるかも?って内容の研究結果となっていました。

飲酒している場面で何を思っていいね!して欲しいのかは何んとなしに察せますが、そういった投稿で満たされる欲求は一時的なものです。

よく考えてから投稿されてみてください。


D'Angelo J, Moreno M. Facebook-Induced Friend Shift and Identity Shift: A Longitudinal Study of Facebook Posting and Collegiate Drinking. Cyberpsychol Behav Soc Netw. 2019;22(3):186-191. doi:10.1089/cyber.2018.0246

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