今回は慢性的な耳鳴りに対する鍼治療について
研究の内容
この研究では、重度の慢性主観的耳鳴りの患者を治療するための鍼治療の効果、発症、作用期間、および短期転帰を調査しました。
このランダム化比較試験により、慢性、特発性、および重度の耳鳴りの患者が評価されました。
計105人の参加者がランダム化法を使用して2つのグループに分けられました
・verum鍼治療を受けたグループ(n = 53)
・偽の鍼治療を受けたグループ(n = 52)
5週間にわたって10回の鍼治療が行われました。
治療後、各参加者は、視覚的アナログ尺度(VAS)、耳鳴りハンディキャップインベントリ(THI)、および純音聴力検査と音声弁別(Interacoustics AC-40、デンマーク)スコアの変化に従って最大3か月間監視されました。
結果として、VASおよびTHIスコアが評価され、治療後のフォローアップで偽鍼治療群と疣贅鍼治療群の間に統計的に有意な差が認められました。(P <0.001)
THIおよびVASスコアの低下は治療の2週目に有意になりましたが、これらのスコアは治療後3か月目に再び増加しました。
結論として、鍼治療は重度の慢性主観的耳鳴りの患者にとって効果的な治療法と考えられますが、症状の軽減が介入2週目から見られ、治療後3か月目に再発したという例もあります。
つまりは、耳鳴りの患者には維持された鍼療法が必要なのかもしれません。
Kuzucu I, Karaca O. Acupuncture Treatment in Patients with Chronic Subjective Tinnitus: A Prospective, Randomized Study. Med Acupunct. 2020;32(1):24-28. doi:10.1089/acu.2019.1367