今回はガルニシアカンボジアと減量について
アジア、アフリカなどに生えている樹の果実であるガルニシアカンボジアは、
ラット実験の結果から減量に関する期待がされているものです。
このエビデンスについて紹介します。
エビデンスについて
ラットの研究により、ガルシニアは食物摂取を抑制し、体重増加を抑制することがわかっています。
しかしヒトでは、減量のために有効であるが矛盾される結果もあります。
1件のランダム化プラセボ対照試験では、89人の軽度の過体重女性(平均BMI 28.6)がガルシニアカンボジア(食事の30〜60分前に800mg、1日合計2.4g /日[1,200mg HCA])またはプラセボを受けました。
Garcinia cambogiaを試用した女性は、プラセボ(2.4 kg)を受けた女性よりも大幅に多くの体重(3.7 kg)を失いました。
そしてガルシニアの食欲は変化せず、研究ではサプリメントが満腹感に影響を与えるという証拠は得られませんでした。
別の二重盲検プラセボ対照試験では、135人の太りすぎの男性と女性(BMI 27–38)がガルシニアカンボジア(各食事の30分前に1,000 mgを1日合計3,000 mg /日[1,500 mg HCA]で)またはプラセボと高繊維、低エネルギーの食事を12週間続けました。
両方のグループの参加者は体重を減らしましたが、グループ間の体重減少の差は統計的に有意ではありませんでした。HCAは体脂肪減少にも影響しませんでした。
Onakpoya I、Hung SK、Perry R、Wider B、Ernst E.減量サプリメントとしてのガルシニア抽出物(ヒドロキシクエン酸)の使用:無作為化臨床試験の系統的レビューとメタ分析。J Obes 2011; 2011:509038。[ PubMed abstract ]
POINT
・ラット実験でいい結果が得られてもヒトで同じとも限らないとのこと
まとめ
脂質合成を制限し~と謳われるこの効果については、このような研究結果が出ていました。
生理学や栄養学的に最もらしい作用を謳われると、そうだな!と信じてしまいそうなもの。
生憎重大な副作用の報告は、参照にしている研究では書かれていなかったのでわかりませんが、ご使用はご計画的に。