今回紹介するのは、女性のフィットネスを支える心理的要因とは?
このブログは、医学と健康に関して後悔しないような選択肢をとってもらうために、 科学的根拠の高い論文などを紹介し、それをどう使っていくべきなのか?を私が解説・提案していくブログです。
スペインで行われた研究を紹介しますが、女性は男性と比べると運動をする習慣がなく、
それらのことは心理的に分析すると身体的健康だけではなく精神的、社会的な側面への影響が考えられています。
まぁここまでは考えれば、なるほどとなることですので特段に変わった内容ではござません。
フィットネスを通じて、社会的な参加や精神的にも安定、豊かになることが女性の健康に寄与するということは印象としてわかりやすいのですが、気になったのはフィットネスを継続するための要因とは何ぞや?を研究で明らかにしてくれていたのです。
はじめのサンプルは6か月以上インストラクターのいる11の教室の386名が対象となりました。
このサンプルの方は8割が週に2~3日の運動で、2割が週3日以上運動を行っていたようです。
それらの人にアンケートをとり以下のような項目を質問していました。
・家族、あるいはフィットネスインストラクターからの自立支援
・心理的なニーズ
・発的動機付け
・健康目標
・身体活動の測定
これらから、どのような結果になったのかと言うと、
家族やフィットネスインストラクターに支えてもらっている!という感覚を得ている人は、心理的にも満足し、運動を楽しめ、健康を維持するなどの目標を達成するために前向きに取り組むことができている。
という結果になっていました。
ここで重要とされていましたのは、家族とフィットネスインストラクターの支え。という点でした。
特に大きい要素とされていたのは、家族。
家族から運動をすることに肯定感が得られるコミュニケーションがとれている女性は、
フィットネスに対してより前向きな姿勢を見せていました。
要因として重要視されているのは、心理的でも身体的でもない、社会的要因というもの。
つまりはコミュニティ、家族という点が最も重要であったということ。
※参照論文を全文読みたい方はコチラ(R)
フィットネスインストラクターは家族には及ばないもの、女性たちが運動を継続する上で肯定感のある声かけをしてもらうことは、フィットネスを継続する動機付けとして十分だそうです。
おそらく、近年のスポーツジムで女性トレーナーの活躍が見られるのは、
同性だから、というよりは女性ならではの声掛けができるということではないでしょうか?
男性視点で言いますと、運動のレベルなどに達していない場合激励や叱咤をかけ、運動者を助けるようにする傾向に。
正直、同じ男性視点ながらも私はこういう声掛けが苦手で、男性トレーナーとは話があったことがありません。
↑は主観な意見のため、悪しからず。
この論文のコメントには、スペインのスポーツをしている女性に限定された結果ではあったが、社会的な面で見ても同様のことが考えられ、このプロセスは女性に正の経験を持たせることが出来るため、人生の満足度にも繋がることが考慮できるとありました。
結局は共感力の高さなどもありますが、女性が感じている心理の一端だと思うこの研究結果は、世の男性型もこういったサポートを心掛ければ、女性が前向きな姿勢になっていく。
ということを理解するべきなのかと。
医療でも応用できる考え方になりますが、肯定感のない激励や叱咤をかける医療従事者はいるのであろうか?と疑問に持ちましたが、大事なことかと。