今回は腰痛に対してのインソールについて
腰痛の予防または治療のためにインソールの使用する場面があります。
自分や周りでも使用したことがある人もいるかもしれません。
紹介する論文ではプラセボ、介入なし、または他の介入と比較した、
非特異的腰痛の予防および治療における靴の中敷の有効性を判断するという研究です。
研究の内容は?
この論文は複数の論文を検索し、レビューしているものであるため、自分用にカスタマイズされたもの、されていない中敷の使用を検討したランダム化比較試験を含めています。
・6件の研究をランダム化比較試験が含まれた。
・3件の研究で腰痛の予防を検討し(2061人の参加者)、
3件が混合集団を検討した(256人の参加者)。
・治療試験は見つかりませんでした。
結果は?
・中敷を使用しても腰痛を予防できないという強力な証拠がありました。・中敷が腰痛を軽減したり、逆に痛みを下肢にシフトさせるという限られた証拠がありました。
・ほとんどの試験で、特定の若くて活発な男性集団が調べられました。
・長期的な治療と予防のデータはありません。
腰痛の予防と治療のためのSahar T、Cohen MJ、Ne'eman V、Kandel L、Odebiyi DO、Lev I、Brezis M、Lahad A.インソール。系統的レビューのコクランデータベース2007年第4号。番号:CD005275。DOI:10.1002 / 14651858.CD005275.pub2。
まとめ
研究結果からは、中敷きをカスタマイズすることで腰痛の予防になり得る根拠性はないとされました。
現段階では、中敷きと腰痛の関連性がないように示唆されていますが、
考え方、理論が変わればこの研究結果も覆ると言われています。
実体験ですが、中敷きをカスタムすることに熱中する時期がありました。
メーカーで性能が異なるため、1時間歩くのに疲労度や足裏の痛さ、1時間歩いた時の距離など、半年は自分を被験体にしていた時期がありました。
その時に得られた結果としては、変化なし。ということでしたので、
現在では中敷きを既存のものから変えることはしていません。
機能的生理学や解剖学、運動学などの学問では、理屈上足の裏で受ける負荷を変えると変わる症状がある。と言われています。
盲目的に効くことを信じても構わないと思いますが、
技術、知識を提供する人間が盲目になってはどうなのかと思います。
こういった研究結果もあることから、モノに対して有効性のある可能性を探してみるべきではないのかな?と思っています。