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一般開業医が筋骨格系疾患の治療をすると治るのか?って研究

Monday, January 25, 2021

医療基礎知識



今回は開業医が筋骨格系の疾患を治療できるのか?ということについて


一般的に、筋骨格系の疾患は特定の管理スキルを必要とします。

そのような必要な技能を一般開業医(GP)に提供するのに効果的である介入方法は、
患者のための健康上の転帰の改善ならびに医療および社会的費用の削減につながる可能性があります。

個人病院などを対象にした話を研究した論文を紹介します。



研究の内容は?


プライマリケアにおける筋骨格疾患の管理改善を目的とした、
GPに対する専門的介入の有効性を判断することが目的とされた論文です。

・30件の研究をレビューしたもの。

骨粗鬆症に関する11の研究から、5つの研究のメタアナリシスしました。

患者の骨粗鬆症のリスク増加に関するGP警告システムと患者主導の介入(患者教育とそれらを見るための注意を含む)の組み合わせを示した。

骨密度診断(BMD)検査および骨粗鬆症治療薬の処方(GP 4.44; 95%信頼区間(CI)3.54〜5.55; 3試験; 3,386人の参加者))に関してGP行動を改善する(95)骨粗鬆症治療薬に対する%CI 1.50〜1.94; 5件の研究; 4,223人の参加者)。

2つの研究のメタアナリシスは、BMアラートと骨粗しょう症ガイドライン1.52(95%CI 1.26から1.84;そして、95%CI 1.26から1.84)に対してGP警告がそれ自体でおそらく骨粗鬆症ガイドラインに沿ったGP行動
(RR 4.75(95%CI 3.62から6.24; 3,047参加者))を改善することを示した。 

骨粗鬆症に関しては開業医が何らかしらの介入を行えば、症状の改善が見られますよ!
ということです。


別の疾患の介入の場合

腰痛に関する10件の研究のうち7件は、
ガイドラインの普及とGPへの教育の機会が、
ガイドラインに沿ったGPの行動に関してほとんどまたはまったく改善をもたらさない可能性があることを示した。

2つの研究は、要求された調査の総数に対するガイドラインとGPのフィードバックの組み合わせがGPの行動に影響を及ぼし、
テスト数のわずかな減少をもたらす可能性があることを示した。

腰痛に関しては開業医が対応しても、そんなに症状が良くなることはなかったようで。

変形性関節症に関する4つの研究のうち、1つの研究では、
教育的影響力のある医師を使用すると、
ガイドラインに沿ったGP行動が改善される可能性があることが示されました。
別の研究では、疼痛管理についてGPを訓練した後、患者の転帰(疼痛管理)にわずかな改善が見られた。

変形性関節症に関しては、認定医の指導を受けた開業医では症状の改善があったとのこと。

肩の痛みに関する3つの研究のうち、1つの研究では、
肩の痛みと注射の訓練に関するGP教育の後、患者の転帰(機能的能力)にほとんどまたは全く改善がないかもしれないと報告しました。

おっと、肩の痛みに変化はあまり見られなかったようで。


他の筋骨格系状態に関する2つの研究のうち、疼痛管理に関する1つの研究は、検証された評価尺度の使用に関するGP訓練の後、より悪い患者転帰(疼痛管理)があり得ることを示した。


すべての筋骨格系の状態にわたる残りの12の研究は、GP行動および患者の転帰においてほとんどまたは全く改善を示さなかった。

目標とされる行動の方向(すなわち行動の増減)は介入の有効性に影響を与えないようです。大部分の研究は介入の潜在的な悪影響を調査しておらず、費用対効果分析を含んだ研究は3つだけでした。

Tzortziou Brown V、Underwood M、Mohamed N、Westwood O、Morrissey D.筋骨格疾患の管理に関する一般開業医のための専門的介入。系統的レビューのコクランデータベース2016、第5号。番号:CD007495。DOI:10.1002 / 14651858.CD007495.pub2。


まとめ


勿論!専門にしている疾患の開業医は別な話だと思いますが、

この論文の結論では、
骨粗鬆症に関する症状と、変形性関節症に関する症状の改善はみられるけど、
その他の筋骨格系に関しては症状の改善が見られなかったということに。

私の立場上、〇〇病〇では何もしてくれなかった~とか
湿布しかくれなかった~と訴える患者さんを対応することがあります。

正直、そう仰る方のほとんどは筋膜性疼痛の軽度ぐらいな状態でおられることがあり、
開業医の対応にも納得はしている自分がいます。

ただ、方法が納得できないから不満を持っている患者さんがいることも事実ですので、
しっかりと、患者さんが納得できる説明とその後の処置が必要なのだと思っています。

現に支持されている医療従事者は説明が上手いなぁといつも感銘を受けます。

 もし、患者さんの立場になりましたら医療従事者にしっかりと相談して、
相手の説明を上手く引き出してみてください。

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