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This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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読み聞かせは発達に関係がない?って研究

Tuesday, January 26, 2021

小児科

今回は言語発達について

スピーチなど人前で話すときにしどろもどろになることありませんか?

私は話下手だったので、10人の前で話すことも苦手とし自分の意志を伝えることができない苦い思い出もあります。

医療従事者たるもの言語能力というものは、非常に重要であります。

紹介する論文には言語発達の段階で、話上手、話下手というのは親の言語入力の影響なのか?ということを調査していました。

研究の内容は?

1994年から1996年にイギリスとウェールズで生まれた双子ちゃんたちを対象にした子の早期開発研究(TEDS)を調査する大規模な縦断的集団代表研究。

双子の家族は英国統計局により出生記録から特定され、子供が1歳のときに連絡を受けました。
TEDSへの参加に関心があると回答したすべての家族(n  = 16,810)のうち、少なくとも1つの評価ポイントについて、12,000を超える家族が開始以来TEDSに関与しています。

研究対象に基準を設け、結果合計サンプルサイズは8395ペア、2819一卵性(MZ)ペア、2842同性二卵性(DZ)ペア、および2734異性のDZペアになりました。

3歳と4歳で行われた主要なTEDS評価に加えて、TEDS双子のサブセットにも4、5年での言語的および非言語的能力の詳細な家庭内評価が与えられました。

結論

報告された親の言語入力の両方の次元には、有意で中程度の遺伝率があり、遺伝子と環境の相関を確認しています。前述のように、これらの相関関係は双子間の遺伝的差異にのみ基づいています。また、重要な遺伝率と共有環境パラメーターは、それぞれ親言語の入力測定値と遺伝的および共有環境因子との関係の程度を測定するものとして解釈できるため、入力測定値に一種の同時有効性を提供します。

解説

上記の言葉は少し分かり辛いものですが、つまりは子供が3~4歳の時に言語発達する過程に親、環境、遺伝子などの関与はどの程度ありますか?というもの。

このデータからは遺伝的要因が関連しているとあり、
幼い時に読み聞かせることが最重要というわけではなかったようです。

勿論、成長するにつれ言語の習得などは努力などにより培われることは間違いはありませんが、言語を表現したりするボキャブラリーに関しては遺伝的要因が大きいとのこと。

イメージしやすいのは、知的な人は言語の表現が豊かで、そうでいない人は表現の幅が薄い、語彙力がないなどが想像しやすいでしょう。

先にも書きましたように、言語発達に習得するための努力というものは必要なのですが、
遺伝による埋まらない壁もあるということだそうです。

但し、研究者たちからのコメントで言語に遺伝的影響はありますが、
言語能力を正しく制御するのは、教師となる大人の存在が必要ですよとのこと。


https://doi.org/10.1016/j.jcomdis.2015.07.004 

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