今回は社会と結婚の失敗の共通点について
所謂ケーススタディというものに近いのですが、
企業の失敗と結婚の失敗というものは似通っています。
似ている理由ですが、会社、組織というものは2人以上の個人で形成されるものです。
結婚の場合ですと一部の国を除いては2人から始まり、子供などによって人数が増えていきますが、会社にも似たようなことが起こっています。
創業者のもとに人が集まり、段々人が増えていき大きな会社になり、組織も成長する。
という所です。
しかし、人間ですので失敗もします。
失敗を認めなかったり、反省せず行動に変えないと離婚や倒産などの結末を迎えます。
実はそれらに共通点があるのでは?という研究がありましたので、
結果も併せて紹介します。
研究の内容は?
米国で実施されたパネル調査、および英国とドイツの国内裁判所の離婚記録を調査。
企業データには、株価指数と2つの人気ランキングから得た米国および世界最大の企業が含まれます。
使用されたデータセットは何十年にもわたる何十万もの結婚と何千もの会社をカバーしています。
本研究では、企業の生存データは産業、ブーム、景気後退などの多くの要因の影響を受けますが、それらの影響を区別も制御もしません。
企業の失敗によって測定される組み合わせの結果のパターンを探します。
結論
米国、英国、そしてドイツの至る所で、結婚と大企業の失敗に対する強い経験的パターンが見つかりました。
Gaussianの一般的な信念とは対照的に、
結婚で40%以上
企業で90%以上の失敗率が、
「イベントの一時的な依存」から生じることを実証しています。
・始まったばかり初期の成功は、個人が経験を積むことを可能にします。
しかしこれは積極的な強化、すなわち成長と過少投資による努力の減少につながります。
結婚のトラブル段階で道徳的支援を提供するサービス(カウンセリング)
企業でも同じことが言えます。
ダイナミックな能力を強化するための利害関係者の選定と拡大された理事会による戦略的提携を行う。
これは知識創造企業の初期の失敗を減らすのに役立ちます。
それにもかかわらず、社会システムにおける関係は、
人間関係の不安定さの影響を受けやすい。
まとめ
この論文の調査では、結婚の破綻は20年以内、会社の破綻は10年以内に起きている兆候が約50%程で起こっていた事実がありました。
それらには、初期に行動していた努力が行われなくなることで発生しているとのことです。
結婚の場合は第3者に相談を持ち掛ける、企業の場合は必要な行動のスペシャリストと提携する。ということが対策として挙げられていました。
ここで、これらの対策に個人的に疑問に思いますのは、「個人の行動」が変わらなければ他者が介入しても変化が出ないのでは?ということ。
昔からこうやってきた。
過去にこうやって上手くいった。
教えられたことを守るだけでいい。
こんな人いませんか?
10年前の私も「自分だけのために」行動するばかりで、
人と付き合う時も自分にメリットがないと動きません。
今は、自分よりも他者が望んでいることを行動にした方が良いこともあるため、
医療従事者としては、向いているような気もしています。
私自身に医療従事者としての適性があるのかはわかりませんが、
結婚や会社の失敗する要因から学べることがあると思ったので記事にしました。
https://doi.org/10.1016/j.jik.2016.12.005