今回紹介するのは、勉強方法に関することです。
このブログは、医学と健康に関して後悔しないような選択肢をとってもらうために、 科学的根拠の高い論文などを紹介し、それをどう使っていくべきなのか?を私が解説・提案していくブログです。
勉強方法といえば、多様な方法がある中揺るがない方法論も中には存在しているのかと思われます。
1つは、学習において塾などの施設で学ぶ必要がある。
もう1つは、受験し合格した体験談があたかも正解のように語られているということ。
ミシガン大学により行われた668人のオンライン学習で行われた実験では、
優秀な学習スタイルを提示した学生は90%以上の人が上達したと言われます。
その中で、学習スタイルに信仰心をもつ「本質主義者」と
学習スタイルに疑問を抱くような柔軟な考えをもつ「非質主義者」にわけられます。
この研究は米国心理学会から発表されていたのですが、
人は学習スタイルに関して根拠性もないのに、その学習スタイルが成功するイメージをしているという内容で発表されていました。
この研究によると、人は学習スタイルというものは出生時点で決められているものでありながらも、それを無視し伝統的または神話的な学習スタイルに時間やお金を浪費する傾向にあり、それを好んでいるようにも思える。ということでした。
さらに上記の対象人数にアンケートを実施したところ、
本質主義者からは、学習スタイルは伝統的なものを採用するべきであり、それは年齢にも左右されないものである。
そして、非質主義者からは、学習スタイルは柔軟性をもつものであり、順応性や環境に応じて変化させていくもの。
という回答が得られていました。
そして、これらを心理的に分析したNancekivell氏によると、
本質主義者は強い信念を持っている反面、異なる事実を突きつけられてもそれらに対応することは困難を示す傾向にあるのかもしれない。とのこと。
また別の研究では、様々な学習スタイルがあるのにも関わらず、教育者は一貫した学習スタイルを提供することによって、全体的な学習レベルが低下する恐れがあることも研究からわかっていました。
そして、Nancekivell氏のコメントで、人々は学習スタイルの魅力を感じるポイントは、大衆の行動と一致するスタイルが好まれるようです。
さらに、学習スタイルを選択することもできます。それは根拠の高い情報を選択するということもできます。
とのことでした。
この研究のタイトルは、伝統的な学習スタイルは有害じゃない?というもの。
恐らく覚えもあることかと思います。
私個人の話ですが、漢字の書き取りというものが苦手ででした。
ひたすら同じ文字を書き続けるということに何の意味も見いだせず、
周りではそれをすることが美徳と語られ、違和感を感じながらも従うしかありませんでした。
そして、教科書にアンダーラインを引く、ということも同じでした。
どうしても色がついているところにしか、目がいかなくなるので教科書が読みづらくなって仕方がありません。
それでもアンダーラインを引くことを支持する指導者はまだ多くいるのかと思います。
この研究では、遺伝的な要素が含まれる学習スタイルに無理やりそのスタイルを押し付けてもよくないよ?それぞれの合った方法を見つけていくことが大事だよ?ということを言いているように感じました。
優れた学習スタイルがあったとしたら、それは多くの人が成功に繋がるスタイルなのかと思います。
実際にそれは信じられていますよね。(○○勉強法、学習塾、語呂合わせなどなど)
私自身は教科書を読むだけ読み、内容を説明できるように読んだ後に、
問題を解き、解けなかったところを読み返すという方法で、国家資格受験を乗り切りました。
但し、私の方法は他の人に教えはしますが、勧めたり強要したりはできないと思っています。
何故なら、この方法だと時間を要するため短期的に行える方法ではない。
そして、探求するような気持が強くないと難しいのでは?と考えるからです。
そんなように様々な学習スタイルがあり、それは人によって合う合わないがあるということが心理学的にわかりました。
でも学習スタイルを信じる割合は80~95%と国で差はでますが、
多くの人がこの方法でないといけない!という考えをもって学習しているようですので、
私の考えは少数派ということになりますね。