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【五十肩】治療方法のエビデンスについて

Tuesday, December 22, 2020

整形外科

今回は五十肩の治療方法について。

突然、腕が上がらなくなりました。

そうやって五十肩と診断され、対応することもありましたが、
皆様は自分の肩のトラブルに対してどのように対策をされていますか?

今回は悩める対策方法について、エビデンスに基づく文献よりそれぞれの方法についてご紹介します。


治療方法は?


自分で治す場合

多くの人は肩の痛みを和らげるために冷、熱パックを使います。
そして、次の選択肢としては薬品類です。
一般的な鎮痛剤
非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)
このグループの薬には、ジクロフェナク、イブプロフェン、ナプロキセンが含まれます。
NSAIDは痛みを和らげ、炎症を軽減します。
それらは錠剤として摂取されるかまたはゲルもしくはクリームの形態で肩に適用されることができます。
しかしそれらはステロイドより効果がありません。

ステロイドの場合
ステロイド錠(経口ステロイド)は痛みを和らげ、肩の可動性を改善します。
3週間ステロイド錠を服用することの有効性を調べたある研究の結果では、
  • ステロイドを使用しなかった100人のうち48人で症状が改善しました。
  • ステロイドを使用した100人のうち96人の症状が改善しました。
言い換えれば、ステロイド錠はさらに100人中48人で症状が緩和されました。
ステロイド錠は、それらが服用されている限り有効です。
そしてそれらは長期間の使用には適していません。
長期間服用すると、体重増加や感染の可能性を高める副作用があります。
そして、糖尿病および骨粗鬆症などの様々な疾患リスクも増大するからです
また、ステロイドを関節に直接注射することができます。
注射の効果はステロイド錠のそれより長く続きます。

しかし、注射直後に痛みが一時的に悪化することがあります。
皮膚の発赤(潮紅)を伴う突然の熱感
一部の女性では治療後の月経問題
関節感染
という稀ではあるが深刻な副作用の報告もあります。

これらが適するかどうかは、持病や好みなどもあります。

注射の場合
関節造影剤拡張術では、局所麻酔薬で麻痺させた後に溶液を関節に注射します。
溶液は通常水、塩およびステロイドを含んでおり、関節嚢を拡張させて関節を緩める治療方法です。

また、加水分解は五十肩の症状を和らげることができます。
しかし、それはステロイド注射よりも効果的ではなく、
最初は非常に痛みを伴う可能性があるため、
ほとんどの医者は現在その方法を行うこと自体を検討しています。

神経ブロックとして知られる別の注射ベースの治療法もあります。
それは肩甲骨に通じる神経に局所麻酔薬を注射すること
五十肩のためのこの治療法の使用に関する研究はほとんどありません。


可動域の改善方法

初期段階で痛みの問題がある時は、肩を休めるように勧められます。
それでもゆっくりと動かす方法があります。
  • 立っている間、前傾して、健康な腕で椅子やテーブルを握ります。

  • 影響を受けた腕を下げて、振り子のように前後に円を描くように慎重に振り始めます。

  • 不快に感じすぎてはいけません。

  • 腕の筋肉を使わずに上半身をわずかに動かすことで、

  • このスウィングモーションを作り出すこともできます。
より集中的な理学療法は、痛みが治まった後にのみ推奨されます。
肩をさまざまな方向に動かすさまざまなエクササイズをすることで、
可動域を取り戻すことができます。
これらの運動は通常、1日1回または2回、10〜20回繰り返されます。

以前の研究では、ステロイドと理学療法の組み合わせによる治療が
五十肩を軽減するための最も効果的な方法であることを示しています。


その他

理学療法士が行ったりする超音波治療を行いますが、これはうまくいくことが証明されていません。

鍼治療
レーザー治療
磁場治療
短波ジアテルミー

といった方法で治療されることもありますが、これらの方法の有効性は質の高い研究では調べられていません。


まとめ

根拠の高い選択肢としては、ステロイド+理学療法ということがわかりました。

これらは、専門の施設で提供されているものになりますので、下位互換である鎮痛剤+マッサージよりも早期に改善する可能性はあります。

しかし、これらの方法については専門医などによる判断などもあるため、
納得できないことがある時は徹底して質問し、納得いく治療を受けることがおススメです。


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