KeiS a medical professional

This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

sponsorlink

キャリアの長い医療従事者が良い治療を提供できるのか?というエビデンスについて

Tuesday, December 15, 2020

論文

今回は医療従事者のキャリアを公表することについて。



医療従事者が(例えば、病院や個々の専門家)パフォーマンスに関する情報を公に公表することが、消費者、提供者、そして購入者の行動の変化に測定可能な影響を及ぼすかどうかを調べる論文を紹介します。

また、これが医療提供者の業績、患者の転帰、およびスタッフの士気に影響を及ぼしているかどうかを判断することも検討されていました。

一見、個々のパフォーマンスを公表することは、選択肢の一つとなり得るので治療を受けるのかを判断するにはあってもいい情報だと思っていました。

しかし、パフォーマンスデータの公開が患者の医療サービスの選択に測定可能な影響を与えるのか、それとも本当に医療の質の向上を促進できるのかはまだわかっていません。

それらが調べられている論文です。

研究の内容は?


・公的医療情報の公表の効果を評価する研究を文献から検索し、
 7570人以上の医療提供者からのデータを分析した12の関連研究と、
 さらに個々の患者など3,333,386の臨床結果や体験談を参照にしているようです。

・患者がアクセスすることを選択したサービス、医療提供者が下した決定、
 または全体的な医療提供者のパフォーマンスには、
 パフォーマンスデータの公的な発表がほとんどまたはまったく違いをもたらさない可能性があるという確信度の低い証拠がありました。

・パフォーマンスデータの公開後に一部の患者の転帰がわずかに改善する可能性があることを示唆する低確信度の証拠があったが、
 これは低所得層や治療に困窮している人の行動に与える影響は少ないかもしれないことを示している。

但し、購入者による医療利用決定、または悪影響に関連する証拠はありませんでした。

結果は?

・いくつかの研究は個々にうまく実施されたが、限界がありました。
 特に、証拠の根拠は設定(例えば、米国または韓国)、
 健康状態(例えば、心臓発作または股関節置換)、
 パフォーマンスデータのタイプに関してかなり異なりました。
(例:プロセスまたは患者の転帰、メールショットまたはポスターで広告)

・彼らの調査結果も矛盾しており、一部の報告の変更は情報の一般公開に起因すると報告されており、その他の報告はそのような変更を報告していない。

Metcalfe D、Rios Diaz AJ、Olufajo OA、マッサMS、Ketelaar NABM、Flottorp SA、Perry DC。医療従事者および医療提供者の行動に対するパフォーマンスデータの一般公開の影響。系統的レビューのコクランデータベース、2018年、第9号。番号:CD004538。DOI:10.1002 / 14651858.CD004538.pub3。

まとめ

よく実績や、メディア露出など医療従事者が自身のキャリアを公表することは多いです。

この論文の結論からでは、それらが患者の症状に関して何も影響しないことがわかりました。

多少、変化があることもあるようですが、
そんなものだろうと思いました。

メディアでの噂を聞いて、訪ねると意外に満足できないことってありますよね?

医療に関しては絶対に保証ができるサービスなどありません。

それらを考えると、目の前に来てくださる患者さんに全力を注ぐことをしていないと、
この論文のように、いくら自分のキャリアを公表しても影響はないことが示唆されています。

もし、広告するなら慎重に。

QooQ