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【神経変性疾患】全身振動トレーニングのエビデンス

Thursday, December 24, 2020

理学療法

今回は神経変性疾患に対する全身振動トレーニングの効果について


全身振動トレーニングとは、台の上に乗って機会自体が振動し一定の運動効果が得られるトレーニングマシンのこと。

その運動マシンを神経変性疾患に対して行ってみた結果について纏められた論文の結論を紹介します。

研究内容

10件の試験を含め、そのうち6件はパーキンソン病に、
4件は多発性硬化症に焦点を当てました。
主な結果(機能的パフォーマンス)に関するデータを報告した研究はありません。

パーキンソン病では、2つの研究をプールした後、1回のWBVセッションで、スタンディングエクササイズと比較して、Timed Up and Goテスト(TUG)を使用して測定された歩行の有意な改善が生じました。

それにもかかわらず、より長い期間のWBVは、統一されたパーキンソン病評価尺度(UPDRS)で測定された身体のバランスまたは兆候と症状の理学療法と比較して、有意な結果を示しませんでした。
多発性硬化症では、身体のバランス、歩行、筋肉のパフォーマンス、または生活の質に対するWBVの短期的ま​​たは長期的な効果の証拠はありませんでした。
いくつかの試験で有害事象が報告されました。
それらを報告したこれらの試験では、介入は安全であると思われました。

結論


神経変性疾患患者の機能的パフォーマンスに対するWBVトレーニングの効果の証拠は不十分です。また、パーキンソン病または多発性硬化症における他の積極的な理学療法または受動的介入と比較して、病気の徴候および症状、身体バラン​​ス、歩行、筋力および生活の質に対する有益な効果に関する証拠が不十分です。明確な推奨事項が確立される前に、他の機能テストを評価し、安全性を正確に評価するさらなる研究が必要です。

まとめ 

場合によっては効果が見られることもあるが、そんなに期待しない方が良いのかと思われる結果でした。

どの研究についても、証拠の質としては低いものばかりで言い切れるものではなかったようですので、このような結果に。

通常の理学療法と比較しても、その介入範囲では行えない高度な運動ができる?ということで導入されることもあるようですが、有意差のない結論に。

この研究は複数の研究をまとめ上げた結果になりますので、統計学上効果の質は低いという解釈になります。

もし、効果があったという場合は、「体験談」になるので質としては低い証拠になります。

う~ん。面白そうなものでしたが、こういった結論に。


SitjàRabert M、Rigau Comas D、Fort Vanmeerhaeghe A、Santoyo Medina C、Roquéi Figuls M、Romero-RodríguezD、Bonfill Cosp X.神経変性疾患患者の全身振動トレーニング 系統的レビューのコクランデータベース2012、問題2。アート。番号:CD009097。DOI:10.1002 / 14651858.CD009097.pub2。

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