KeiS a medical professional

This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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【インセンティブ】医療従事者と改善される業務は?って研究

Sunday, December 20, 2020

自己啓発

今回紹介するのは、インセンティブと医療従事者の関係について。

このブログは、医学と健康に関して後悔しないような選択肢をとってもらうために、 科学的根拠の高い論文などを紹介し、それをどう使っていくべきなのか?を私が解説・提案していくブログです。

インセンティブ=経済的報酬=お金などってことになる話です。

紹介する論文内では、患者が医療従事者に払うというパターンは無かったので、
ドラマなんかで良く見られる袖の下?ってやつには当てはまりません。

インセンティブがあると外的な動機付けとなり、人が行動したり成果を上げることには有用性があるようにも思えます。

私も営業をやっていた経験があるので、特定の商材を売ると○○円入るみたいな恩恵を受けることができる経験はあります。

では、医療従事者に対しては何処までが影響としてあるのか?

ということが調査されていました。


32件の研究をレビューしている4件から特定しまとめたメタアナリシスになります。

以下では効果のあった行動となかった場合を紹介します。


効果のあった場合

・転帰の場合、訪問や相談に関して有用性がある。
・治療/ケアを改善するのに有用である。
・紹介システム、入院に関しても有用である。

効果のない場合

・ガイドラインのアウトカムを順守させること。


では、どういうことなの?という部分ですが、
患者の治療やケアに関して不十分な場合を改善し、症状のその後を訪問したり相談にのるなどの行動、必要であれば入院措置や他病院への紹介など、
これらの行動に関してはインセンティブが発生すると、医療従事者の行動は促進されるようです。

但し、相反して症状やシステムのガイドラインを守って行動することに関しては、
インセンティブが発生しても有意に変わらないという矛盾点も。

ということであれば、患者と接する時の治療のことに関してはインセンティブの有無は関係ないので、報酬をもらうためにやっていることではないようにも思えます。

しかし、患者を訪問したり、電話などで相談に乗ったりすることに関しては通常の報酬とは別個に報酬がないと前向きにならないこともあるのかもしれません。


勿論資格による立場などでも変化するのでしょう。


私の経験であれば、自由診療に対してインセンティブが出たらどうする?という話がありました。
私以外のスタッフはインセンティブが発生すれば前向きに取り組むと答えていました。

いい子ちゃんを気取るわけでもありませんが、自由診療に関してインセンティブが欲しいと感じたことのない私は、周りの反応が素直に受け止めることができませんでした。

とはいえ、私の月の売り上げの構成で55%ぐらいは自由診療での売り上げがありましたが、単に患者が必要と感じてくれて提案が通り、売り上げを作ることができたのではないのかと考えています。


もし、私がインセンティブを要求するなら業務計画の中で効率化出来る案を出し、試行された時に欲しいもの。

紹介した論文でも限定的な要素があるため、当てはまる当てはまらないに関しては差がでることは示されていましたが、何らかしらインセンティブは医療従事者のパフォーマンスを向上させることに役に立つものではあると思います。

Flodgren G、Eccles MP、Shepperd S、Scott A、Parmelli E、Beyer FR。医療従事者の行動や患者の転帰の変化における経済的インセンティブの有効性を評価するレビューの概要。系統的レビューのコクランデータベース2011年第7号。番号:CD009255。DOI:10.1002 / 14651858.CD009255。

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