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【慢性静脈不全】温泉療法のエビデンスについて

Thursday, December 31, 2020

医療基礎知識

今回は慢性静脈不全に対する温泉療法について

慢性静脈不全とは一般的に起こり得る疾患であり、表在性静脈、深部静脈に影響を及ぼすものです。

血流経路の異常により定義づけられるこの疾患は、その後の健康への影響から様々な手法にて対処が出来るようになっています。

その1つに温泉という選択肢もあるようですが、
この方法に関するエビデンスを紹介します。

研究内容

891人の参加者を対象とした7件のランダム化比較試験を含めました。
6件の研究(参加者836人)は、温泉療法と無治療を評価しました。
1件の研究では、温泉療法とle薬(melilotus officinalis)を比較評価しました。

・温泉療法対治療なしの比較では、おそらく静脈臨床的重症度スコア(VCSS)を使用して評価した疾患重症度兆候と症状スコアで温泉療法を支持する改善はありませんでした。

バルネオセラピーは、おそらく3ヵ月時点で慢性静脈不全質問票2(CVIQ2)によって評価されたHRQoLの中程度の改善をもたらしました。

温泉療法と6か月後の治療なしの間にHRQoLの明確な差はありませんでした。

温泉療法は、治療なしと比較して痛みをわずかに改善した。

24日で2つのグループの間に浮腫に関連する明確な効果はありませんでした。

下肢潰瘍の発生率に温泉療法を支持する改善はなかった。

おおよそ12ヵ月で温泉療法を支持する皮膚色素沈着の変化の発生率が低下した。

結論


温泉療法は、疼痛、生活の質、皮膚色素沈着の変化を中程度に改善する可能性があり、疾患の重症度の兆候と症状スコア、有害作用、下肢潰瘍、浮腫に明確な影響を及ぼさないことを示唆する中程度から低程度の証拠を特定しました無治療と比較して。今後の研究では、試験間の適切な比較のために、疾患の重症度徴候と症状スコア、生活の質、痛みと浮腫、追跡中の時点の選択などの結果の測定値を標準化する必要があります。

まとめ 

温泉療法で改善出来ている結果も出ていましたので、他の疾患への影響も及ぼさないということでした。

推測でしかありませんが、関節リウマチの研究論文では有益たる情報はありませんでしたが、今回は違ったということであれば、通常の温熱療法と考え方が相違ない。と考えても良いのかと思われます。

これが一般家庭のお風呂でも同様の結果が出るかはわかりませんが、
慢性静脈不全でお困りの方は温泉という選択肢も良いと思われます。


de Moraes Silva MA、中野LCU、Cisneros LL、ミランダJr F.慢性静脈不全に対するバルネオセラピー。系統的レビューのコクランデータベース2019、第8号。番号:CD013085。DOI:10.1002 / 14651858.CD013085.pub2。

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