KeiS a medical professional

This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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【抗疲労物質??】イミダゾールジペプチドのエビデンスについて

Sunday, December 20, 2020

栄養論文

今回紹介するのは、疲労がとれる!?成分についてです。

このブログは、医学と健康に関して後悔しないような選択肢をとってもらうために、 科学的根拠の高い論文などを紹介し、それをどう使っていくべきなのか?を私が解説・提案していくブログです。


この成分に関しては、調べて欲しいとの依頼がありまして探した結果から記事にします。

先にお伝えしますと、通常記事にするような質がある程度高い論文などはありませんでしたので、厚生労働省が調べてくれている情報が出典元になります。

全文を読みたい方はコチラから→(L)


紹介する成分はイミダゾールジペプチド

カルノシン、アンセリン、バレニンなどが該当するコレについてですが、
巷では疲労に効く、認知機能に役に立つ、ということをキーワードに販売されているようです。

では、実際にコレについて研究がなされていたのか?ということを紹介します。

まずは「疲労」

・疲労を自覚している健康な成人207名に200mg、400mgを毎日摂取させ、
 8週間後に結果を測定した二重盲検無作為化プラセボ比較試験で行われたようで。

 論文自体を読んでいるわけではありませんので、書いてあることだけの結果ですと、
 400mg摂取させた場合にのみ、疲労のみが軽減したとのこと。
 身体活動の能力が変わった、ということはなかったようですが、
 疲労度がどれぐらい変わったのかは書かれていないという・・・


次は「認知」

・高齢者51名に対し1日に1g(カルノシン:アンセリン1:2)を13週間摂取させた
 二重盲検化無作為化プラセボ比較試験での結果では、
 8項目ある運動機能テストにて1項目の柔軟性が観察でき、
 認知機能テスト3種類の11項目の中で1項目での改善が見られたという・・・
 調査した別の項目やBMIに変化は見られなかったようです。



とりまサンプル数が少ないので、如何せん言いようがありません。

ただこの結果だけを武器にするということは、実際に臨床効果というものはあまり出ないのではないのかと思います。

他にも研究がありましたが、サンプル人数や効果の有意差が少ないなど・・・



う~ん。


中々に結果の伝え方を考えるものとなりました。


本来は鶏肉の胸の部分から抽出されているものが多いようです。

自然と鶏むね肉を食べていれば、この成分も少なからず摂取はできますが、
効果が出るとされる量が摂取できるのかは不明です。


何かコレに関するエビデンスをお持ちの方がいれば教えて頂きたいところでした。

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