今回は腰痛の再発率について
腰痛は長く付きまとっている人もおられるのではないでしょうか?
慢性化していて、一時的に痛みが減少してもある期を境に再発するように。
腰痛対策も様々なものが講じられています。
紹介するものでは、それぞれのものに対しての再発率ではなく、
理学療法後の再発率を調査しているものです。
研究内容
・250名の参加者が理学療法士とカイロプラクターより紹介され、12か月の追跡調査が行われた。
・参加者の平均年齢は50歳、実験は回復後14日(中央値)よりスタートされました。
また、参加者の50%が男性で79%が理学療法士からの紹介です。
結論
参加者の腰痛が再発は146日(中央値)となりました。
また活動を制限するほどの痛みは163日(中央値)であることがわかりました。
1年以内にヘルスケアを要した割合は41%でした。
これらの再発要因として、
無理な姿勢で起こったものが81%、5時間以上座り続けている人は50%以上の再発率であることが導き出されました。
まとめ
データを統合した結果、参加者の69%が12か月以内に腰痛の再発を訴えました。
参加者の健康状態などは原因の特定されない腰痛が対象となっていたため、
一般的な腰痛というものに当てはまるデータの1つかと思われます。
ケアを実施し回復したとしても12か月以内に2/3の人は再発してしまうため、
セラピストの腕がどうとかという話ではなく、腰痛の起因とされる行動などを改善するべきであることがわかりました。
「根本から腰痛を治療し、腰痛が出ないようにする」という治療を行うセラピストや無資格者などもいますが、それらの治療でこれらの調査と当てはめてデータにどれぐらい有意な変化が出るのかは気になるところ。
そういった治療を謳うセラピストから治療を受ける際は多額の報酬を要求されることもありますので、行動で予防できるとすれば安いもの。
https://doi.org/10.1016/j.jphys.2019.04.010