今回は反社会的行動を抑制する介入について
心理学的な介入でART(アグレッションリプレイメントトレーニング)というものがありました。
この介入方法は攻撃性の高い成人に対して行われている研究で見つけた言葉なのですが、
この方法を知っていることは役に立つことがあるのでは?と思いましたので、
紹介します。
まず結論
不確かな証拠ですが、ARTの有効性が確認されている研究もあります。
しかし、不十分な部分もあるため、追加研究の必要性はあります。
ARTとは?
1980年に開発されて以来、改善され続けられているようで元の形はほとんどないようです。
端的には、自制心を制御できるようにし、攻撃性を抑制できるようにする。というもの。
そもそも、攻撃性の高い人の「攻撃性」には行動要素、感情要素、価値要素があると言われています。
そのため、向社会的行動と怒りを制御、道徳的推論はスキルストリーミングによって教育されるようにプログラムされました。
以前では、週3回の計10週間の30時間のグループディスカッションにて、ARTは実施されていました。
これらのプログラムから慢性的に怒りの感情が湧き出ることを制御し、自己制御の手段を提供できるように設計されています。
まとめ
参照にした論文では16の文献をまとめた内容でしたが、それぞれの論文の内容自体にバイアスのリスクがあるため、正確性の高いものとしてARTが支持されているわけではありません。
しかし、肯定的な結果もあったため、ARTを実施しているところで怒りのコントロールをしてもらっても良いのかと。
これらには中毒性のある依存症に対しても実施されなかなかな成果が出ていたので、
個人的には気になるところです。
https://doi.org/10.1016/j.avb.2016.02.006