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This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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【COPD】のリハビリテーションのエビデンスについて【医療従事者】

Thursday, November 7, 2019

論文

今回は慢性閉塞性肺疾患の上肢リハビリテーションについて

慢性的な呼吸器疾患である慢性閉塞性肺疾患のリハビリテーションに、上肢を中心としたメニューを提供する場合とそうでない場合を比較した研究論文があります。

気道系が障害されている疾患となりますので、呼吸器に問題を抱えている方も何かのヒントとなるのかもしれません。

研究を紹介します。

研究内容

425人の参加者に関する15の研究がレビューに含まれており、そのうちの1つは抽象的な形式のみでした。
3つの比較のうち1つ以上のメタ分析に12の研究が含まれました。

上肢トレーニングをトレーニングなしまたは擬似トレーニングと比較すると、呼吸困難の症状にわずかな有意な改善が見られ、平均差(MD)は0.37ポイントでした。

ただし、持久力トレーニングのみの研究またはレジスタンストレーニングのみの場合、呼吸困難に有意な改善はありませんでした。
74人を対象とした2つの研究のデータが分析されました。
上肢トレーニングと下肢トレーニングを組み合わせたものを下肢トレーニングのみと比較した場合、呼吸困難の有意差は示されませんでした。

上肢トレーニングをトレーニングなしまたは0.05の標準化平均差(SMD)の擬似トレーニングと比較した場合または上肢トレーニングの場合、HRQoLに有意な改善はありませんでした。
下肢トレーニングと組み合わせて、下肢トレーニングのみと比較しました。

持久力上肢トレーニングとレジスタンス上肢トレーニングを比較した1つの研究のみがHRQoLで報告され、グループ間差は認められませんでした。

結論


このレビューからの証拠は、上肢トレーニングなしまたは偽の介入と比較した場合の何らかの形の上肢運動トレーニングが呼吸困難を改善するが、COPD患者のHRQoLは改善しないことを示しています。異なる上肢トレーニングの介入を比較する限られた数の研究では、COPD患者のための最適な上肢トレーニングプログラムについて結論を下すことはできませんが、サポートされていない上肢運動を使用した持久力の上肢トレーニングは、サポートされていない持久力の上肢能力に大きな影響を及ぼします。将来のRCTでは、持久力上肢トレーニング、レジスタンス上肢トレーニングの違いを比較し、呼吸困難、HRQoL、および腕の活動レベルなどの患者に関連する結果に対する持久力とレジスタンス上肢トレーニングの組み合わせを比較するために、より多くの参加者が必要です。

McKeough ZJ、Velloso M、Lima VP、Alison JA。COPDのための上肢運動トレーニング。Cochrane Database of Systematic Reviews 2016、Issue11。アート。番号:CD011434。DOI:10.1002 / 14651858.CD011434.pub2。 

まとめ 

トレーニング自体は何らかしらの改善をもたらすことは出来そうですが、どういったメニューが提供されるべきなのか?ということは結論づいていないとのこと。

それも呼吸困難に対しての変化が有意差があったようで、全体的な生活の質の変化は大きく変化が確認はされていません。

運動が無駄なのか?ということにはなりませんので、運動自体はやっても良いのかと思われますが、根本的に別の方法との組み合わせが検討されるべきなのかと思われます。

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