今回は病院スタッフ向けの教育的介入が外傷を減らすことが出来るのか?について
病院において生命の危機に及んでしまう場面は幾度となくありますが、
その中に外傷が起因とされるものも少なくはありません。
そんな外傷に対する処置の方法、知識などの精度が上がれば助かる命は増えるのか?
ということについて調べられた論文を紹介します。
研究内容
検索で特定された研究は、このレビューの選択基準を満たしていませんでした。
結論
教育イニシアチブが病院スタッフの利用可能な緊急介入の知識を改善するといういくつかの証拠がありますが、ATLSまたは同様のプログラムが傷害の犠牲者の結果に影響を与えるという比較試験からの証拠はありません。さらに、ATLSトレーニングを組み込んだ外傷管理システムが結果にプラスの影響を与えるという証拠はありません。今後の研究では、より厳密な研究デザインを使用して、病院内および医療システムレベルの両方でATLSを組み込んだ外傷システムの評価に集中する必要があります。
ジャヤラマンS、セティD、チンノックP、ウォンR.病院スタッフ向けの高度なトラウマ生活支援トレーニング。Cochrane Database of Systematic Reviews 2014、Issue8。アート。番号:CD004173。DOI:10.1002 / 14651858.CD004173.pub4。
まとめ
知識の向上などが前向きな結果を生み出す確証たるものではないということで。
医療施設においては、私自身も関わりが少ないので何とも言えませんが、
整骨院などの医療類似施設において言えることはあります。
まず、そういった緊急時における状況を想定している従事者はとても少ないです。
理由として考察できるのは、一定以上の健康な人が訪れているから。ということかと。
稀な例として緊急処置を施す体験談を耳にし、勤めていた先は研修にそれらの処置も含まれるようにはなっていました。
命に係わる緊急処置もさることながら、命に即座には係わりは弱いが外傷などの症状に対する判断も知識だけでは動けないことの方が多いです。
しかし、知識がないと対処の選択肢がないので知識を身に着けなければならないことには間違いはありません。
そういった知識の身に着け方について論文などのエビデンスがあれば紹介します。