伝統的なメスカリンの使用は、精神的な健康と人生の変化に関連しています。

Naturalistic use of mescaline has been associated with self-reported psychiatric improvement and lasting positive life changes

https://doi.org/10.1021/acsptsci.1c00018

内容

この研究では、何千年もの間、先住民が霊的儀式や癒しの儀式で聖具として使用してきたメスカリンを心理療法に用いることの効果を調査していました。

メスカリンは、天然に存在する向精神薬のアルカロイドでもあり、成人を対象に匿名のオンラインアンケートを実施していました。(N= 452)

メスカリンに起因する精神的な健康効果について、自然主義的な環境下でのメスカリンの使用を報告する形で、回答者が自己申告したうつ病、不安症、心的外傷後ストレス障害（PTSD）、アルコールおよび薬物使用障害（AUDおよびDUD）の改善度を評価・分析しました。

その結果、これらの疾患の既往歴を報告した回答者のうち、ほとんどの人（68～86％）が、最も印象的なメスカリン体験後に主観的な改善を報告しました。改善を報告した回答者は、そうでない回答者に比べて、神秘的、心理的洞察力、自我溶解効果などの心理的要素の評価が有意に高いことがわかった。そして、これらの回答者（35～50％）は、メスカリン体験を人生で最も精神的に重要な、意味のある体験と評価していました。

メスカリン体験中の心理的洞察の急性体験は、抑うつ、不安、AUD、DUDの改善を報告する確率の増加と関連していました。しかし，これらを裏付けしたり、長期臨床試験で精神科治療における有効性を厳密に調査するためには，さらなる研究が必要であると述べられています。