ダークトライアドの特性が高い人は、COVID-19のパンデミック時にリスクの高い決断をする。
Dark Triad Properties of Psychopathology and Message Framing Predict Risky Decision Making During the COVID-19 Pandemic
First published: April 13, 2021 https://doi.org/10.1002/ijop.12766
内容
リスクの高い意思決定に対するフレーミングの影響については、KahnemanとTobelsky(1981)の伝染性アジア疾患の仮想シナリオを用いた研究で広く研究されています。
今回のCOVID-19パンデミックは、世界中で何百万人もの命が危険にさらされているときに、メッセージのフレーミングがリスクのある意思決定にどのような影響を与えるかを検証するユニークな機会となりました。この研究では、米国の成人(N = 294)を対象に、COVID-19パンデミック時のリスクの高い意思決定に関連するメッセージフレーミングとダークトライアドの特徴の影響を調べました。
その結果、COVID-19に対応するリスク選択には、利得のフレーミングと損失のフレーミングの両方が影響することがわかりました。TverskyとKahneman(1981)が確立したベンチマークと比較すると、人々はこの損失状態においてよりリスクを回避しています。
ダークトライアドの特徴のうち、サイコパシーがリスク・テイキングの重要な予測因子として現れ、サイコパシーのスコアが高い人ほど、COVID-19の危機の際に他人の命を賭けてギャンブルをする可能性が高いことが示唆されました。
このことから、有権者もパンデミック関連の啓発キャンペーンも、サイコパス傾向のある意思決定者がパンデミック時に他人の命をより危険にさらす可能性を考慮する必要があると考えられるとのことです。