カフェイン入りチューインガムは、エリート柔道選手のパフォーマンスに影響を与えない。
Effects of Acute Consumption of Caffeinated Chewing Gum on Performance of Elite Judo Athletes
Filip-Stachnik, A., Krawczyk, R., Krzysztofik, M., et al. Effect of acute ingestion of caffeinated chewing gum on the performance of elite judo athletes. J Int Soc Sports Nutr 18, 49 (2021). https://doi.org/10.1186/s12970-021-00448-y
内容
これまでの研究では、体重1kgあたり4~9mgのカフェインを含むカプセルの急性摂取が柔道のパフォーマンスに好影響を与えることが確認されていますが、カフェイン投与の形態としてカフェイン入りチューインガムの有効性を検証した研究はありません。
本研究では,カフェイン入りチューインガムの急性摂取が,特殊柔道フィットネステスト(SJFT)の結果に及ぼす影響を評価していました。
ポーランドのナショナルチームに所属する男性エリート柔道選手9名(23.7±4.4歳,73.5±7.4kg)が,無作為化,クロスオーバー,プラセボ対照,二重盲検の実験に参加しました。参加者はカフェインを適度に摂取しており(3.1 mg/kg/日),以下の3つの同じ実験セッションを行いました。
(a)カフェインを含まない2種類のチューインガムの消費(P + P)
(b)カフェイン入りチューインガムとプラセボチューインガム(C+P;~2.7mg/kg)
(c)カフェイン入りのチューインガム2種(C+C;~5.4mg/kg)
それぞれのガムは、4分間の戦闘行為を挟んだ2回の特殊柔道フィットネステスト(SJFT)を行う15分前に摂取していました。
その結果,総投球回数は,P+P,C+P,C+Cの間で差がなく、二元配置反復測定ANOVAでは、SJFTのパフォーマンス、SJFT指数、血中乳酸濃度、心拍数、知覚的運動評価に対するカフェインの主効果だけでなく、物質×時間の有意な交互作用も認められませんでした。