整体師を副業にする?
企業で副業が許可されてから期間が過ぎていますが、多様な副業の選択肢が出てきています。その選択肢の1つとして、「整体師」を選ぶ人もいるようです。何故整体師が人気なのかは理解が出来ないのですが、一般的に言われている理由と副業として適するのかを考えていきましょう。
整体師を選ぶ理由
副業として選択肢を選ぶ理由として、以下のことが言われています。
・手に職をつけたい。
・リモートワークの増加で、心身の不調が増えてきている。
この2つが主な理由なのですが、このような理由で転職を検討したりするべきなのか?という疑問があります。副業なので本業ありきで行われるものなのですが、私が推奨出来ない理由は3つあります。
・顧客が付くまで時間が掛かる。
・無資格が故に、心身への過失の危険性がある。
・収入の頭打ちがある。
この3つを詳しく考察します。
・顧客が付くまで時間が掛かる。
技術職の場合、技術を習得するために時間が必要となります。
一般的なマッサージ師という人たちでさえ、簡単なマッサージで報酬を得ようとすると半年以上は練習が必要であるとされています。
そして、技術は誰に習うのかも重要であり、伝承式に習得するものです。よって、教わる環境によっては時間が短くなることもあれば、数年掛からないと報酬を得るまでの技術は身に付きません。
教えてもらうならば、技術があり、人気の人に教わりたいところです。しかし、人気のある整体師は必ずしも「治せる」人ではないことも多くあるため、目的によっては人気の人に師事されても整体師として「治せる」人にはなれません。
この理由は、予約がたくさん取れる整体師はリピート顧客が8~9割と言われていることから、一日10人対応できる人の8,9人の顧客は既存客のリピートとなります。そして、複数回通うためには、顧客の不満に思っている心身の悩みを「解決」してはいけません。解決ではなく、上手く「軽減」出来る人がリピート顧客を獲得しやすくなります。
こういった理由もあるため、人気のある人に教わることが必ずしも「治せる」技術を取得できるわけではないため、中途半端な技術を持つ整体師が多いとされる理由もこれにあります。
・無資格が故に、心身への過失の危険性がある。
私の経験談であるため、絶対的なものではありませんが「整体師」の方は、体の不調に対して様々なアプローチを用いることはされますが、病気の本質を理解している人はあまりいません。
簡単な例として、肉離れをしている患部にマッサージをする人が整体師にいました。肉離れをしている時は、患部の筋組織は損傷しており、マッサージの機械的刺激を加えることは損傷を重症化させるリスクにもなります。
それらを理解せずに施してしまう人がいるため、一般的な傷害であっても重症化させ、顧客の症状を重症化させるリスクはあります。
仮に、重症化させた時にどう責任をとるのかも考えていなければならないのですが、恐らくは多くの整体師の方はこれを考えていないように思えました。
※個人的にお会いした整体師数名を見ての感想です。
・収入の頭打ちがある。
副業ですので、多くを稼ぐことを目的としていない人もいると思われます。
しかし、整体師の行う仕事は収入の頭打ちが初めから決まっています。
例として、1人あたりに掛けられる時間を60分と設定しているメニューでありながら、主張形式をとっていたとします。
この場合に、半日を費やしても1,2~4人ぐらいまでしか対応できないことになります。
そして、1回のメニューで4,000円と設定していれば、1日に稼げる額面は16,000円が限度になります。
この仕事は、顧客1人を長い時間対応しなければならないので、稼ぐ目的で始めるには向いていない収益モデルとなります。
整体師の需要
整体師が世間的に需要があるのか?と考えると、少ない層で一定した需要はあるのかもしれません。しかし、競合も多い業界ですので何も特徴のない整体師らが、今後発展するのか?と考えさせられる状況とも言えます。
仮に、何の科学的根拠もない方法が健康法として流行り、それらに飛びつく人が増えてくれば仕事はあるのかもしれません。それらが自分に回ってくるのかもわかりませんが、やっていればチャンスがくるのかも?しれません。
コロナ禍から1年以上経過しましたが、整体師などの業界も落ち込みが影響していますが、何の補償の対象となっていないことから、廃業するケースも出てきている状況なため、新規参入するチャンスではあるのかもしれません。
私が考える整体師のメリット
整体師を副業とすることで、何かメリットはあるのか?と考えてみましたが、
・体のことを勉強するため、自分、或いは家族などのケアが出来る。
・一応、手に職なので年齢関係なく出来る。
といった2点がメリットだと思います。
そして、この業界に少しは関わっているため感じることとして、やっている人は稼ぐことよりも、「人に感謝される」ことをやりがいとしている人が多くいます。
高潔な理由にも見えますが、大事なことですのでこの気持ちを抱いて目指すことは誰にも否定できません。しかし、気を付けて頂きたいのは、そういった純情な気持ちに漬け込む輩が一定数います。
どういった連中に気を付けて欲しいのかと言いますと、整体師向けコンサル、道具など販売業者、副業を斡旋する連中です。
何処で習うのかが良いのか?
※プロモーションを含みます。
この整骨院では、整体師を育成するカリキュラムを商品とされています。
特徴として5つのことが学べるようです。
1.解剖学・生理学を基礎とした正しい人体の知識
2.臨床的な整形外科徒手検査法
3.柔道整復師が教える 外傷処置法・ テーピング療法
4.開業のノウハウ
5.現場で使える施術療法(深筋圧療法)
エリアが限定されていますが、気になる方はお問い合わせしてみてください。
まとめ
整体師になりたい人向けに、どういった状況が起こり得るのか?考えていなければならないのか?などを悲観的に解説しています。
私自身も手に職を付けたいという理由が5%ぐらいで、今の資格は取得しています。整体師は資格がいらない分、誰に習わなくとも始めることが出来る簡単な職業なのですが、競争が激しいため何らかの知識や技術は必要となります。
上述のようなスクールで習うのもよいですが、集客や見せ方などのアイデアが必要な業界です。アイデア次第では出し抜ける可能性があります。
しかし、基礎疾患や外傷症状など専門外の事象は、病院などの適切な施設への紹介を切に!お願いします。