KeiS a medical professional

This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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【同意】インフォームドコンセントに関する研究

Sunday, December 20, 2020

医療基礎知識

今回は臨床試験時に確認するインフォームドコンセントについて。

このブログは、医学と健康に関して後悔しないような選択肢をとってもらうために、 科学的根拠の高い論文などを紹介し、それをどう使っていくべきなのか?を私が解説・提案していくブログです。 メールアドレスでの登録も宜しくお願い致します。


私も疑問に思ったことがありますが、学術研究が発表され根拠性の高い情報があったりすることが当たり前のようにも感じますが、こういった調査はしっかりしたものだと数百人から数千人以上の規模にわたる研究もあります。

そういった際にどうやって同意を得ているのだろう?

と疑問に思うことがありました。

ペーパーに内容などが記述されていてそれを見て確認するモノなのか?

口頭で説明が入るのか?

はたまた、ビデオメッセージで説明があり、ペーパーに同意の意志を記述するのか?


インフォームドコンセントというものは、同意を得るという行為と思って頂ければ大丈夫なのですが、臨床現場でもインフォームドコンセントは頻繁に行われていることです。

病院などでは、同意書。というものがありますし、
医師や専門家から説明があり、口頭で「わかりました、お願いします」ということもそれに含まれることがあります。

では、学術研究だとどうなのか?

という部分で何が適切なのかを研究している論文がありましたので、内容と結果を紹介します。


研究の内容は?

1884人の参加者からのデータを含む16の研究を含めた。
9件の研究には実際の臨床試験を検討している参加者が含まれ、8件には仮想の臨床試験を検討している参加者が含まれており、1件は両方を含んでいた。

すべての研究は高所得国で実施された。

視聴覚インフォームドコンセントの介入が一連の患者の転帰に与える影響については、
依然として多くの不確実性があります。

しかしながら、比較を通して検討したとき、そのような介入は親試験の知識や理解をわずかに向上させるかもしれないが、参加率や参加意欲にほとんどまたは全く違いがないという低品質から非常に低品質の証拠を見つけました。

インフォームド・コンセントの視聴覚提示は、提供された同意情報に対する参加者の満足度を向上させるかもしれません。

しかしながら、それがプロセスの他の側面の満足度に与える影響は明らかではありません。

視聴覚的なインフォームド・コンセントから生じる不安についての結論を引き出すための十分な証拠はありません。

私たちは、視聴覚的介入が管理に多かれ少なかれ時間がかかったかどうかについて、相反する、非常に質の低い証拠を見つけました。

実際の臨床試験からの証拠は、ほとんどのアウトカムについて低品質、そして仮説研究については非常に低いと評価された。

しかしながら、これは主に、試験間の結果の不一致や試験の質の低さの確認ではなく、試験報告の質の悪さ、試験の仮説的性質および参加者数の低さによるものであることに注意します。

結果に既得権を持つ組織が研究に資金を提供したとは考えていません。

同義語A、Ryan R、Prictor M、Fetherstonhaugh D、ParkerB。臨床試験への参加に関するインフォームドコンセントのための情報のオーディオビジュアル表示。系統的レビューのコクランデータベース2014、第5号。番号:CD003717。DOI:10.1002 / 14651858.CD003717.pub3。


結論は? 


インフォームドコンセントを行う際に視覚的ツール、ペーパーやタブレットなどで画像や動画を見せ、今から行われることをイメージさせる方法で実施したところ、しない場合と比較しても差は見られないこともあったということ。


つまりは?

白内障という目の病気になった方が、手術が必要になったため手術の流れやその後をイメージさせる動画や画像を見せる。

そうすれば、患者としては自分にどういった治療が施されるかをイメージしやすくなり、
より理解や意思決定に繋がるということがやってもやらなくてもあまり差がなかったということでした。

但し研究は「臨床試験、実験」ということが前提になる結論ですが。


個人的な意見としては、そういった画像や動画があるとわかりやすくなるため用意しても、用意した方が良いと思えますが、上述の研究結果ではこのように。

確かに私自身が通ったことのある医療施設ではそのような視覚的ツールを用いた同意をしてくる専門家はいなかったです。

あくまでも1884人に実施され、このような根拠性が低いという研究結果だったため、
視覚的ツールを使わなくてもいいと捉えるよりは、使った方がより良い結果になり得るかもしれないと考える方が良さそうです。

問題になってくるのは、準備するコストや時間などでしょうね。

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