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This is a blog about the scientific basis of medicine. A judo therapist reads research papers for study and writes about them.

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健康診断で疾病を見つけられる?って研究

Tuesday, December 22, 2020

医療基礎知識


一般健康診断は疾病による罹患率と死亡率を低下させる


健康診断で何を期待しますか?

大きな病気を見つけるため?
それとも義務だからやるというだけ?

理由には様々なものがあるのかと思われます。

そんな中、よく聞く話ですと、「健康診断で早期発見できた」

こう聞くとやっていた方がいいのかもしれませんが、
私個人の意見としては、朝早くから並んでキツイ思いしてまで受けるもの。

という偏った認識をしています。

そんな有益性をとるのか、実務的に煩わしくデメリットの方が大きいのか調査している論文の研究結果を紹介します。

研究の内容は?

17件の試験を含み、そのうち15件が結果のデータを報告していた。
(251,891人の参加者)

バイアスのリスクは、一般的に私たちの主要な結果に対して低かった。

健康診断による総死亡率への影響はほとんど、またはまったくありません。
(リスク比(RR)1.00、95%信頼区間(CI)0.97〜1.03; 11件の試験; 233,298人の参加者および21,535人の死亡;高信頼性証拠、I 2 = 0%)

または癌による死亡率
(RR 1.01、95%CI 0.92〜1.12、8件の試験、139,290人の参加者および3663人の死亡;確実な証拠、I 2= 33%)

そして心血管系死亡率にほとんどまたはまったく影響がない(RR 1.05、95) CI 0.94〜1.16; 9件の試験; 170,227人の参加者と6237人の死亡;中程度の確実性の証拠; I 2= 65%)

健康診断は、致命的および非致命的な虚血性心疾患にほとんどまたはまったく影響を及ぼさない。
(RR 0.98、95%CI 0.94〜1.03; 4試験; 164,881人、10,325事象;高信頼性証拠; I 2 = 11%)。致命的および非致命的な脳卒中にほとんどまたはまったく影響を及ぼさない(RR 1.05 95%CI 0.95〜1.17; 3試験; 107,421人、4543事象;中等度確実性証拠、I 2= 53%)

結論は?

一般的な健康診断が有益である可能性は低いです。


まとめ 

大規模調査からわかる結論としての有益性は低いというもの。

つまりは、心疾患や癌などに関しましては健康診断を受けても見つかる可能性は低い。

ということだそうで。

こんな風に仰る人もいます。
「いいや、健康診断は生活習慣病も見つかるし」


生活習慣病の基準となる項目はネット上でもわかるので、セルフである程度は認知できるものではないのでしょうか。

この結果から私個人としては、考えを変えずに健康診断を受けるつもりはありません。


しかし、生命に関係する重篤な疾患に関しましては、家族歴があるため"専門"の健康診断は受ける必要はありそうです。

現状会社に属する方は、否応が無しに受けなければならないと思われます。

しかし、統計学、科学から見て意味をなさない結果も出ているという事実はありました。

KrogsbøllLT、JørgensenKJ、GøtzschePC。罹患率と病気による死亡率を減らすために成人の一般的な健康チェック。系統的レビューのコクランデータベース2019、第1号。番号:CD009009。DOI:10.1002 / 14651858.CD009009.pub3。

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