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【急性中耳炎】プロバイオティクスのエビデンスについて【医療従事者】

Thursday, December 17, 2020

耳鼻咽喉

今回は子供の急性中耳炎を予防するためのプロバイオティクスについて

通常ですと急性中耳炎には抗生物質が選択されているようですが、
ご存知の方もおられるかもしれませんができるだけ抗生物質は使用を避けたいところです。

そんな事情もあるため、プロバイオティクスに白羽の矢が立った、というわけでエビデンスについて紹介します。

研究内容

3488人の子供を含む17のRCTを含め、そのうち16のRCTをメタ分析に含めました。

子どもの平均年齢を報告した16件のRCTのうち、全体の平均年齢は2.4歳でした。
4件のRCTでは、試験に参加した子供の平均年齢は1歳未満でした。
2件のRCTでは、平均年齢は1〜2歳でした。
10件のRCTでは、平均年齢は2歳以上でした。

試験で評価されたプロバイオティクス株はさまざまで、
含まれるRCTのうち11件がラクトバチルス含有プロバイオティクスを評価し、
6件のRCTがストレプトコッカス含有プロバイオティクス評価しました

治療中に急性中耳炎(AOM)の1つ以上のエピソードを経験する子供の割合は、プロバイオティクスを服用している人の方が低かった。

中耳炎に罹患しにくい子供の中で、プロバイオティクスを投与されている子供の割合が低いことがAOMを経験しました。

しかし、中耳炎を起こしやすい子供の間では、プロバイオティクスと比較群の間に差はありませんでした。

AOMの重症度について報告された試験は報告されていません。

プロバイオティクスは、感染症に対して抗生物質を服用している子供の割合を減少させました。

結論


プロバイオティクスは、AOMになりにくい子供のAOMを防ぐことができますが、サブグループ分析の矛盾は、これらの結果を解釈する際の注意を示唆しています。プロバイオティクスは、感染症のために抗生物質を服用している子供の割合を減らしました。有害事象を経験している子供の割合は、プロバイオティクスと比較グループ間で差はありませんでした。プロバイオティクス投与の最適な系統、持続時間、頻度、およびタイミングを確立する必要があります。

まとめ 

色々とありましたが、プロバイオティクスは急性中耳炎の予防になる。というデータがありました。

腸内環境と免疫機能の相関性は西洋医学や東洋医学でも可能性が示唆されていることもありますし、確定的な情報が出ていることも聞いたことがあります。

そんな情報の1つにコレも入るのかも?とも思える良好な結果だったので、気になる方はお子さんへの摂取をおススメかと。


スコットAM、クラークJ、ジュリアンB、イスラムF、ルースK、グリムウッドK、リトルP、デルマールCB。子供の急性中耳炎を予防するためのプロバイオティクス。系統的レビューのコクランデータベース2019、第6号。番号:CD012941。DOI:10.1002 / 14651858.CD012941.pub2。

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